米Appleは8日(現地時間)、同社Webブラウザの最新版「Safari 4」を公開した。Mac OS XならびにWindowsユーザーは同日より専用ページからダウンロード可能。"Nitro"と呼ばれる高速なJavaScriptエンジンを搭載しており、Safari 3と比較して最大4.5倍の動作速度向上が望める点が特徴。またSafari 4は、9月リリース予定のMac OS X 10.6 "Snow Leopard"の標準Webブラウザとなっている。

SunSpiderでのJavaScriptの動作速度比較

Safari 4ではAcid3に100%合格

Safari 4は今年2月からベータテストが開始されており、発表同日より米カリフォルニア州サンフランシスコでスタートしたWWDC 09に合わせて正式版が公開された。よく閲覧するサイトをリストアップして即座にジャンプできる「Top Sites」、過去の閲覧履歴をキーワードやCoverFlowで確認しながら調べられる「Full History Search」などの新機能を搭載する。Web標準対応度を測るAcid3に100%合格し、次世代標準記述言語としてInternet Explorer以外のブラウザでの実装が進んでいるHTML5に完全準拠する。

新機能の1つ「Top Sites」。よく閲覧するページを一覧形式で表示する

過去の履歴をすべてSpotlightや時系列で検索できる「Full History Search」。CoverFlowが使えるため、タイトルのみの表示よりも内容が確認しやすい

またNitroの搭載により、JavaScript動作が大幅に向上している。WWDCで公開されたデモストレーションではGoogle Mapsの画面切り替えやスクロール動作が非常にスムーズになっているなど、コード実行動作の大幅向上の恩恵を受けていることがわかる。またSafari 4は64bit動作に最適化されており、64bit完全対応をうたうSnow Leopardではさらなる高速動作が期待できる。

対応OSはMac OS X Leopard v10.5.7またはMac OS X Tiger v10.4.11以上で、Security Update 2009-002が必要。Intel MacまたはPowerPC G3以上のプロセッサで動作する。Windowsでの動作環境はXP SP2またはVistaとなっている。