今年夏の登場が噂される米Appleの新型携帯デバイスが、携帯キャリア大手の米Verizon Wirelessから登場することになるかもしれない。同時にライバルの米Microsoftもまた、同社のWindows Mobileを搭載した新型端末 "Pink" の提供に向けてVerizonとの交渉を進めているという。

これらニュースは、4月28日(米国時間)になって米国内の報道機関らが相次いで報じている。前者は米BusinessWeek誌のスクープによるもので、同誌によれば現在、AppleとVerizonが新製品リリースのための交渉に入っているという。BusinessWeekではAppleが計画している新型デバイスは2種類あり、1つはiPhone型もの、もう1つが長らく噂の流れている大型タッチパネルと携帯ネットワーク/Wi-Fi接続機能を搭載した完全な新製品で、両製品ともにVerizonでの独占販売計画を模索していようだ。だがこれは、現在iPhone提供で独占販売契約を結んでいるAT&Tに対し、2010年以降の契約延長における提携条件を有利にするための材料に利用しているとの見方もあり、その内容に不透明な部分が多い。

もう一方のニュースは米Wall Street Journal紙(オンライン版)が同じく28日に報じたもので、Windows Mobileにいくつかの拡張を施した携帯電話新製品 "Pink" (開発コード名)の提供でVerizonとの提携交渉に入っていると、同件に近い筋の情報として紹介している。Pinkの特徴はタッチスクリーン対応に加え、AppleのApp Storeと同種のサービスである「Windows Marketplace for Mobile」をサポートし、Apple対抗を非常に意識している点にある。

いずれの交渉も詳細が不明な部分が多いが、今年の夏は米国の携帯市場、特にAppleを中心に熱い戦いが繰り広げられることになりそうだ。