「Mobile World Congress 2009」において2月16日 (スペイン時間)、米Microsoft CEOのSteve Ballmer氏が基調講演を行い、「Windows Mobile 6.5」と新サービス「My Phone」「Windows Marketplace for Mobile」を初公開した。

Microsoftは"ユーザーセントリック"をキーワードに、バージョン6.5でWindows Mobileのユーザーインターフェイスを大幅に改善した。モバイル環境においてユーザーが重要な情報を確実に処理できるように、ホームスクリーンで新着メッセージ、不在着信通話件数、予定などがダッシュボード風に表示される。これはMicrosoftのZuneを彷彿させるユーザーインターフェイスだ。ホームスクリーンに表示された情報には、端末がロックされた状態でもPIN入力で素早くアクセスできる。タッチ操作対応も改善点の1つ。指を使って正確に目的のアイコンをタップできるように、Startスクリーンに蜂の巣状のインターフェイスが採用された。Internet Explorer Mobileの最新版は、よりデスクトップ品質に近いWeb体験を実現するという。同ブラウザはAdobe Flash Liteを搭載、自動コンプリート機能を備える。

ZuneのUIに近いホーム画面

タッチ操作に適した蜂の巣状のUI

Internet Explorer Mobile

My Phoneは、コンタクト、テキストメッセージ、予定などWindowsフォン内の情報をパスワードで保護されたWebサービスに自動同期・バックアップする。携帯電話のアップグレードまたは紛失などの際に、My Phoneから簡単にデータをリストアできるようになる。写真やビデオの自動アップロード機能も備える。現在、招待制のクローズド・ベータプログラムとして提供されている。

My Phoneを通じて、WindowsフォンのコンテンツをWebで管理

Windowsフォン内の写真をMy Phoneで閲覧・管理

MarketplaceサービスはWindows Mobile 6.5に統合されるアプリケーションストアだ。Windows Live IDを用いてWindows MobileフォンまたはPCから、モバイルアプリケーションを検索・ブラウジングし、購入、インストールできる。

基調講演にはHTC、LG、Orangeなどのモバイルパートナーが参加した。Windows Mobile 6.5搭載端末は2009年下半期に登場する予定だ。HTCが同日に発表した「Touch Diamond 2」「Touch Pro 2」は09年第2四半期発売予定で、まずWindows Mobile 6.1が搭載されるが、バージョン6.5へのアップグレードをサポートする。LGは「LG-GM7300」シリーズに、Windows Mobile 6.1搭載モデルに続いてバージョン6.5搭載モデルを追加するという。

(基調講演の詳報は追って別記事でお伝えします)