このようにWindows OSを中心にしているユーザーには大きなアドバンテージを持つWindows Home Serverだが、OS単体では販売されておらず、PCパーツと同時に購入するDSP版か、DSP版をプリインストールした「SV120h」のようなモデルを選ばなくてはならない。もちろん自作に自信のある方なら前者でも問題ないが、静音性や筐体のコンパクトさを求めるのであれば、後者の方がお手軽だ。

筆者の仕事場では、NASを含めたデスクトップサーバが常時複数台稼働しているが、それらの筐体から発せられる騒音を「SV120h」のそれと比べると、稼働音は圧倒的に大きい。というか、SV120hの動作音が非常に静かなのだ。HDDへのアクセスが少ないときは、筐体正面にあるアクセスランプを見ないと、動作しているか忘れてしまうほどである。

これは、一般的なデスクトップコンピュータのように内蔵電源を用いず、ACアダプタを採用した省電力化と、筐体内のレイアウトを考慮したクーリングシステムにより、冷却ファンを1台に抑えたことが大きい。

クライアントOSからWindows Home Serverコンソールを起動すれば、リモート管理も行なえるため、大まかな設定を終えたらマウスやキーボードを取り外せば、コンパクトなボディと相まって、設置場所に困ることもなさそうだ。

背面にはUSB2.0やLAN、映像出力などの端子が並ぶ。HDMI出力も可能だ

筐体の上・下蓋はドライバーなしで外せるため、HDDの増設や換装も行ないやすい