Freescale Semiconductorは、現在サンプル出荷を行っている45nm SOIプロセス採用プロセッサ「PowerQUICC MPC8569E」、同デュアルコアプロセッサ「QorIQ P2020」、同6コアDSP「MSC8156 StarCore」が10社を超す無線基地局ベンダなどにおいて、次世代のインフラソリューションの開発に利用されており、その評価/検証作業が計画通りないし計画より早く進んでいることから、2009年末にはこれらの製品の量産開始を目指すことを明らかにした。

これら3つのプロセッサは、3G/4Gのインフラ装置の包括的なソリューションの提供を可能とする。これにより、基地局の装置費用とサービスプロバイダの運用費用は、3セクタ構成の10MHz幅LTE基地局の場合、従来世代比で最大60%削減され、消費電力も50%以上減少しながらも2倍のユーザ数をサポートするという。

なお、MSC8156 DSPは、SC3850 StarCore DSP技術をベースとする6個の1GHzコア、および最新のワイヤレス標準をサポートするベースバンド・アクセラレータ、高速インタフェースが統合されたDSPである。QorIQ P2020は1コアと同程度の消費電力でマルチコアの処理性能を実現可能なプロセッサで、従来のPowerQUICCプロセッサとのソフトウェア互換を維持しており、e500をベースとする800MHz~1.2GHzの2つのコアを搭載している。さらに、MPC8569E PowerQUICC IIIは、10W以下のパワー・エンベロープで最大1.3GHzの性能を発揮することが可能となっている。