米NVIDIAは3月26日(現地時間)、2月16日にIntelが同社に対して起こしたクロスライセンス違反訴訟について、米デラウェア州衡平法裁判所に反訴したと発表した。

これは2004年にNVIDIAがIntelプラットフォーム向けチップセット事業に参入した際、複数年にわたるクロスライセンス契約を結んだことに起因する。だがIntelではメモリコントローラを統合した次世代プロセッサの「Nehalem」などに適用されるものではないとして、ライセンスの適用除外を確認するために訴訟を起こしていた。米NVIDIA社長兼CEOのJen-Hsun Huang氏は「われわれに戦意はなかったが、こちらも自らの価値ある特許資産をIntelに提供している以上、自身ならびに権利は守らなければならない」とコメントしている。

NVIDIAによれば、過去1年以上にわたってIntelと同件の解決に向けて動いてきたという。今回のIntelの訴訟内容が認められれば、NVIDIAは事実上Intel向けチップセット事業からの撤退を余儀なくされることになる。その背景には、GPUならびに高性能コンピューティング市場での存在感が増しつつあるNVIDIAを牽制するIntel側の思惑があるとみられている。