IE8の新機能

さて、ここからはIE8から搭載された新機能を見ていきましょう。まず大きく変わったのが検索機能。アドレスバーに入力したキーワードを元に、Webのアクセス履歴やお気に入りからマッチするWebサイトを列挙する機能が備わりました。ライバルであるMozzila Firefoxでは既に実現されている機能ですが、マッチ率の高いものを先頭に並べ、[Shift]+[Enter]キーで一発アクセスする機能や、カテゴリごとに見栄え良く並んでいるため、Mozzila Firefoxのそれよりも使いやすくなっています(図27)。

図27: アドレスバーにキーワードを入力すると、マッチするWeb履歴やお気に入りをカテゴリごとに表示します

Webサイト検索に用いる検索ボックスも同じように拡張され、キーワードの一部を入力することで検索候補を表示するサジェスト機能が備わりました。この候補結果にもWebアクセス履歴が表示されるため、Webサイトへのアクセスがより簡単になります。また、検索ボックスの下に表示される検索サイトボタンをクリックしますと、検索サイトを瞬時に切り替えられますので、複数の検索サイトを併用する方には大きなアドバンテージとなるでしょう(図28~29)。

図28: 検索ボックスにキーワードの一部を入力すると、検索候補を表示するサジェスト機能をサポートしました

図29: 複数の検索プロバイダを組み込んでいる場合、検索サイトのボタンをクリックすることで、対象サイトを容易に切り替えられます

同じく検索面ではWebページ内の検索も機能拡張されました。IE7までの検索機能は非常に貧弱で、メモ帳の検索の同等レベル。お世辞にも便利な機能とは言い難かったものです。IE8の検索機能はインクリメントサーチに対応し、キーワードの一部を入力することで、マッチする部分へ自動的にジャンプするようになりました。検索オプションは大文字小文字の区別や単語単位の検索と最小限ながらも、同機能に不満を持ち、IE7Proなどの独自拡張ツールを用いていた様な方でも、そのまま使えるようになるでしょう(図30)。

図30: ページ内の検索機能はダイアログではなくバーに切り替わり、インクリメントサーチや自動ジャンプなどを備え、利便性が向上しています