アークシステムワークスは、現在アーケード向けに展開している2D対戦格闘『BLAZBLUE(ブレイブルー)』をプレイステーション 3/Xbox 360向け新作タイトルとして2009年6月25日に発売することを決定した。
『BLAZBLUE(ブレイブルー)』は、「ブレイブ」と「ブレイズ」「ブルー」を掛け合わせた造語で、激しく燃え盛る「蒼」をイメージしたタイトル。2D対戦格闘ゲームの老舗であるアークシステムワークスが、16:9の新規格で送り出す新しいタイプの2D対戦格闘となっている。歴代の「ギルティギア」シリーズに携わっていたスタッフが再び結集して作り上げているのも注目のポイントといえる。ここではまず、ゲームの詳細をチェックする前に、予告PVを紹介しよう。
■『BLAZBLUE』ストーリー概要
A.D.2199 Dec 一年の締め括り、街は新年への期待で活気づいていた。そんな最中をSS級の統制機構反逆者にして史上最高額の賞金首、「ラグナ=ザ=ブラッドエッジ」が第十三階層都市「カグツチ」に出現したという情報が走り抜ける。
対象「ラグナ=ザ=ブラッドエッジ」は別名「死神」と称され、その行動目的は統制機構の壊滅といわれている。
対象に懸けられた高額な賞金や彼の所有する絶対無比の力を持つ魔道書を狙い、さまざまな者たちがここ第十三階層都市「カグツチ」に集結する。無論、その中には統制機構の放った刺客の姿も──。
■『BLAZBLUE』の世界観 ~階層都市~
かの魔道大戦時に出現した「黒き獣」から噴出された魔素に地上が覆われてしまったため、人類は高山地帯に階層都市をつくり、そこに住まうようになった。上層部には富裕層や統制機構の協力者、下層部は貧困層や難民、もともとこの地に住んでいた民族などが暮らしている。このような階層都市は世界各地にあり、カグツチは第十三階層都市と称されている。
新型基板『TypeX2 [TAITO]』の採用により、アーケードシーンにて多くの支持を集める『BLAZBLUE』。"対戦格闘ゲーム"としてのPS3/Xbox 360に移植されるのはもちろんのことだが、多くの謎を残す深淵なストーリー、豪華声優陣を配した魅力的なキャラクターによるドラマが、圧倒的ボリュームのコンシューマ版オリジナル"ストーリーモード"によって、その"真実"が明らかに! 単なる"対戦格闘ゲーム"の枠を超えた、圧倒的インタラクティブ・エンタテインメント作品としての期待が高まる。
ゲームシステム - "D"(ドライブ)ボタンで実現する新たな闘い
基本操作は8方向キー(レバー)+4ボタン。攻撃ボタン3つに加え、本作独自の新要素で、 各キャラクターごとに固有の特殊行動をおこなう"D (ドライブ)ボタン"によって構成される。またスピーディーな格闘ゲームに欠かせない、「空中ダッシュ」や「2段ジャンプ」などに加えて、苛烈な追い打ち攻撃や、それに対する受け身システムを採用。さらに、自由度を増した投げ攻撃と、投げ抜けの応酬など、圧倒的な疾走感を実現している。
ストーリーモード - アーケードの制約から解き放たれた新世界
■アーケードシーン騒然! 謎のストーリーの全貌が明らかに
ストーリーモードは、アーケードの制約から解き放たれ、『BLAZBLUE』のストーリーが遂にその全貌を現す。魅力的なキャラクターたちのバックボーン、アーケード版では描ききれなかった"第十三階層都市カグツチ"へ集う理由や、"プロローグ"に隠された真実など、延べ30以上もの展開が、『BLAZBLUE』の正史を紡ぎだす。
ストーリーモードは、共通のオープニングを経て、各キャラクターの物語へと進行する。各キャラクターのストーリーは多数の分岐を含み、複数のエンディングが用意されているという。並行する多数の物語……、そして、繰り返す終末の時……。
■本格ADV・ノベルタイトルに匹敵するボリュームで迫る
PS3/Xbox 360向けに移植されることで、アーケード版では描ききれなかったストーリーが紡ぎ出される。ここでは、本作の主人公ともいえるラグナのストーリーを少しだけチェックしてみよう。
『BLAZBLUE』の登場キャラクターをチェック
それではここで、『BLAZBLUE』に登場するキャラクターたちと"D (ドライブ)ボタン"の効果などを紹介しよう。
攻撃とともに"魂を喰う"積極的インファイター
本作"BLAZBLUE"の主人公「ラグナ=ザ=ブラッドエッジ」は、接近戦時に能力を発揮する、インファイター。D (ドライブ)ボタンで、禍々しいオーラを纏った強力な斬撃を繰り出し、ヒット・ガードを問わず相手の体力を"吸収"できるのが特徴。
さらに、接近戦時の切り札である「インフェルノディバイダー」は攻撃が速い、無敵時間が長いと本作でも屈指の切り返し技だ。一方、全般的に高い能力を誇るものの、体力は全キャラクター中でも低めで、D攻撃による“体力吸収”効果で補う必要があるだろう。
個性豊かなキャラクターの中にあって、ひと際シンプルでスタンダードな「ラグナ」は、対戦格闘ゲームの初心者であっても、本作の爽快感とスピード感溢れるアクションが楽しめる、おすすめのキャラクターだ。
■バランスの良い攻守。"凍結"攻撃に死角無し
『BLAZBLUE』のもう一人の主人公「ジン=キサラギ」は、非常にバランスの良い闘いが可能なオールラウンダー。D (ドライブ)ボタンで"冷気・氷の刃"を繰り出し、ヒット時には相手を一定時間"凍結"させることができる。
画面端まで届くスタンダードな飛び道具「氷翔剣 (ひしょうけん)」と、空中の相手への牽制や、撃に役立つ「裂氷 (れっひょう)」「吹雪 (ふぶき)」とその強化技「氷連双 (ひれんそう)」は、攻守に亘って主力技だ。
ラグナとともに、ジンも非常にスタンダードなキャラクター。特にDボタン攻撃は性能が高く相手が"凍結"することからも、追撃や間合いの調整を落ち着いてできるだろう。攻めのラグナに対して、守りのジン、と二人は好敵手だ。
■変幻自在の連携攻撃! 強力な連続技の数々
『BLAZBLUE』のヒロイン「ノエル=ヴァーミリオン」は、その可憐な姿からは想像もつかないほどの爆発力を秘めている。
D (ドライブ)ボタンではさまざまな連携攻撃・連続攻撃へと派生することができる"チェーンリボルバー"を始動することができ、簡単な操作で相手へとラッシュを仕掛けていける。また、"チェーンリボルバー"は、技に応じて相手の攻撃を避けながら攻撃することもできる。キャラクターの動きも非常に素早く、レスポンスが良いので、非常に爽快なプレイ感覚が楽しめる。
また、練習次第では本作屈指といえる、華麗で高威力の連続技をも狙うことが可能。本作の特徴であるDボタンの機能が分かりやすく、初心者から中級者を目指すプレイヤーには特にオススメとなる。
■相手を、ステージを支配する圧倒的な"風"
『BLAZBLUE』のストーリーで鍵を握る重要キャラクター「レイチェル」は、過去のどんな"格ゲーキャラ"とも違った個性的な能力の持ち主。D (ドライブ)ボタンを押しただけでは攻撃も出ず、画面エフェクトとともに「少し自分と相手が動いたかな?」と思う程度。
というのも、Dボタンはレバーの組み合わせで「任意の方向へ"風"を吹かせる」、"シルフィード"という能力で、実はレイチェルの持つさまざまな技を、時に強力に、時にトリッキーに変化させる力があるのだ。
レイチェルの技は、"風"を受けることで、「移動距離」「方向」「攻撃回数」が変化するものが多く、巧みに組み合わせることで、創造性豊かなアクションが可能だ。もちろん、"風"は相手の動きにも影響を与えることができるので、遠距離からの"風"で、相手を押し返す、地面へ急降下させるなど、も可能だ。慣れてくればそう難しいこともないため、興味を持ったプレイヤーはぜひチャレンジしてみてほしい。
■縦横無尽・自由自在・天衣無縫の高速機動
『BLAZBLUE』のマスコットキャラ(?)である「タオカカ」は、驚異の高機動力が持ち味。3段ジャンプと二回の空中ダッシュが可能で、16:9画面であることを感じさせない、縦横無尽の移動・攻撃が可能だ。
Dボタンとレバー方向で繰り出す、各種"ダンシングエッジ"は目にも留まらぬ超高速の突進をさまざまな方向に繰り出すことができる、攻防・移動を兼ね備えた万能技。ジャンプの代わりにもなり、空中での連続技はタオカカの真骨頂となる。可愛らしい見た目と楽しげなアクションにより、最初はDボタンを押すだけでも楽しめる。
一方、防御力は非常に低いので、相手に触られないよう、自分のペースと間合いをキープする集中力も必要だ。とにかく、格闘ゲーム史上でも特に素早いキャラクターであることは間違いない。スピードキャラを使いたい人には一番のオススメだ
■"磁力"で相手を引き寄せる! 重量級ファイター
『BLAZBLUE』の中でも、最重量級のキャラクターが「テイガー」だ。圧倒的な体力と、非常に高い威力の攻撃・投げ技を持つ一方、ダッシュができない・二段ジャンプができないなど、制約も多い。
16:9という、広く、自由度の高いフィールドを舞台にする本作では苦戦を免れないかと思いきや、Dボタンで繰り出す"ボルテックバトラー"は、ヒット・ガードを問わず相手に"磁力"を付加し、その後の対応する技を行う際に相手を自身へと文字通り"吸い寄せる"ことができるというユニークなもの。またキャラクター固有の"電力ゲージ"を溜めれば、投げキャラクターにして、超高性能な飛び道具「スパークボルト」を一度だけ放つことが可能だ。逆転や攻めのきっかけに活かしたいところ。
一度のチャンスで"磁力"を付加することができれば、超威力の投げ技やふたたびのD攻撃を軸に、"相手を吸い寄せて"ラッシュをかけることも可能だ。
■"萬天棒"による攻防自在の間合いがカギ
「ライチ・フェイ・リン」は、武器である萬天棒 (マンテンボウ)を駆使した、攻守自在の柔軟性が最大の持ち味。Dボタンによって、手に持った棒を"設置 (置く)"することで、棒持ち状態と素手、二つのバトルスタイルを選択する事ができる。棒を持ったまま戦うとリーチに優れた攻撃が多く、間合いを掴みやすい。また、守りの切り札とも言える、「燕返し」が出せる。
一方、棒を"設置"した状態から再度Dボタンを押すことで、ブーメランのように棒を飛ばすことができ、相手の動きを大きく制限できる。また、ライチ自身の攻撃も接近戦に適した、小回りが利くものに変化。相手への攻撃の際には飛ばした棒と一緒に攻めるのが強力だ。
若干の癖はあるものの攻守のバランスに優れ、特に棒を飛ばしてからの先制攻撃は地味ながら着実にペースをライチ側へ引き寄せてくれる。スタンダードキャラクターでは物足りない、格闘ゲーム中級者プレイヤーが腰を据えて取り組み甲斐のあるキャラクターだ。
■"烙印"、死の宣告とともに蟲がうごめく
本作でも屈指のトリッキー・キャラ「アラクネ」は、多彩な空中機動とジャンプ攻撃を武器に、空中戦を仕掛けるのが得意。しかし、ふんわりとしたジャンプや、ダッシュがワープになるなど、ほかのキャラとはまったく違う操作性にはじめは戸惑うかもしれない。
たが、Dボタンによって繰り出される攻撃をヒットさせたり、瘴気のような"霧"を発する必殺技「ゼロベクトル」に相手が触れると、アラクネのドライブ能力である"クリムゾン"が発動! 各種ボタンを"離す"際に画面のさまざまなところから、"蟲"が飛来し、相手を攻撃することができる。この蟲攻撃は離すボタンに応じてその位置などを調整することができ、本体との同時攻撃は、本作屈指のラッシュ力となる。
一方、"クリムゾン"を発動することができないと、貧弱な地上攻撃と、防御面の脆さが露呈してしまう。見た目通り、非常に独特な操作感、駆け引きが楽しめる「アラクネ」は難易度の高いキャラクター。強力なキャラだけに練習は必須だ。
■スピードとパワーを併せ持つスーパー忍者
『BLAZBLUE』の中でも一際"濃い"、"熱い"キャラクター「バング」はその実、スピードとパワー、多彩な攻撃手段を持つ実力者。Dボタンで繰り出すドライブ技"バーニングハート"は若干動作が遅いものの、相手の攻撃を防御しながら攻撃をすることができる。
大きめの体ながら動きも素早く、優秀な飛び道具や、ガードで固まりがちな相手へのコマンド投げも有するなど、攻め手には困らない。ただ、どの攻撃も若干器用貧乏な、やや中途半端な性能のため、的を絞らせないよう、単調な動きは控えよう。
D攻撃"バーニングハート"がヒットした際に得られる"風林火山"マークが揃うと、自身の各種性能を飛躍的にアップすることができる、獅子神忍法・究極奥義・「萬駆風林火山」が使用可能に! その驚異の性能は一度使うと病みつきになってしまうほどのインパクトだ。操作自体は難しくないものの、多彩な攻撃手段を使い分ける必要があるため、中級者のプレイヤーに特にオススメのキャラクターだ。
■人形との挟撃で実現する驚異の連携攻撃!
『BLAZBLUE』の中で、また、既存対戦格闘ゲームのなかでも屈指のテクニカルキャラターが「カルル」だろう。ドライブ能力"オートマトン"はDボタンとレバーを巧みに操作し、本体であるカルルと人形の「ニルヴァーナ」を同時に操作、共闘するというこれまでにないテクニカルなもの。人形はDボタンを"押している間"、レバー操作によって移動させることができ、"ボタンを離した際"のレバー方向によって人形に多彩な攻撃をさせることができる。
本体の攻撃はもちろん、残りのA・B・Cボタンによるものなので、Dボタンを押しっぱなしにしつつ人形を起動させ、タイミングよく自身の攻撃と、Dボタンを離した際に動き出す人形の攻撃を連携・連続させる必要がある。非常に難易度の高いキャラクターだが、その分、特に相手を、本体と人形の間に挟み込んだときのラッシュ力、連続技は圧巻! 大成するには多くの練習が必要なので、心してかかろう。
■神をも討ち果たす"当身"、"斬撃"の真髄
スピーディーな展開と爽快な連続攻撃、そんな本作のイメージにあって、一人まったく異なる雰囲気のキャラクターが「ハクメン」だ。通常攻撃は連続して派生できるものがほとんどなく、長刀による重い斬撃を狙ってゆく。Dボタンでは、ドライブ技"斬神"によって、相手の攻撃を受け流し、即座に反撃をすることができる。手数に勝る相手の攻撃を読み切り、鋭い反撃を狙おう。
また、ゲージシステムも独特で、各種必殺技は画面下部のゲージに応じて蓄積される"玉"を消費して繰り出すことになる。さらに、"玉"さえあれば、必殺技から別の必殺技へと連続して攻撃を加えることができ、一撃からの爆発力は本作屈指のものだ。
操作自体は非常にシンプルだが、対戦相手のクセを読み切り、渾身の一撃を狙う、そんな奥深い駆け引きが求められるキャラクターとなっている。
■遠距離で相手を封殺。圧倒的弾幕を展開!
第十三階層都市カグツチ、統制機構(図書館)最深部の"窯"から現れた謎の少女「ニュー」。Dボタンとレバーの組み合わせで、離れた空間のさまざまな場所から"剣"を召喚するドライブ能力"ソードサマナー"と、各種必殺技による遠距離戦闘・攻撃に特化したキャラクターだ。
必殺技もそのほとんどが遠距離へと攻撃を行う"飛び道具"。遠距離から下段攻撃となる「シックルストーム」やジャンプ中に出すことができる高速の中段攻撃「クレセントセイバー」などを駆使して、弾幕のように相手を近寄らせない。また、「グラビティシード」は重力場を発生させる必殺技で、相手の移動を著しく制限することができるため、接近を阻止しやすいだろう。
相手との接近戦は非常に苦手なので、バックダッシュや、特定の技からのみ派生できるダッシュ「アクトパルサー」で徹底した遠距離を保ち相手を封殺しよう。防御力は全キャラクター中でもっとも低いため、集中力を絶やさずに遠距離から完封しよう。
豊富なゲームモード! ネットワーク対戦にももちろん対応
『BLAZBLUE』は、PS3/Xbox 360版ともに、ネットワーク・オンライン対戦に対応。インタフェースに細かな違いはあるものの、仕様は両者ともに同じで、観戦やフレンドの招待、リーダーズボード・ランキングなどの機能も充実している。
もちろん、アーケード版の移植となる「アーケードモード」、ゲームセンターさながらの2P対戦が楽しめる「バーサスモード」、そして注目の完全オリジナル「ストーリーモード」はもちろん、アークシステムワークスならではの家庭用モードが収録される予定となっている。
そのほかDLC(ダウンロードコンテンツ)にて、アイコンなどの販売、最新のPVの配信なども順次公開される予定。その詳細については、続報に期待したい。
OP・ゲーム内のアニメやWEBラジオなど、注目ポイント満載
『BLAZBLUE』のオープニング、ならびにストーリーモード内のアニメーションは、『ドルアーガの塔~the Sword of URUK~』や『鉄のラインバレル』、『ストライクウィッチーズ』などで知られる「GONZO」が制作を手掛ける。さらに、OPアニメ・作中歌にはアーティスト提供による、レーベルタイアップ・オリジナルソングの制作も決定しているという。ゲームファン・アニメファンにもお馴染みの著名アーティストが参加するとのことなので、このあたりの続報も楽しみに待ちたい。
そのほか、4月からは、『BLAZBLUE』のWebラジオが放送開始となる予定。メインパーソナリティは、ラグナ・ザ・ブラッドエッジ役の杉田智一、そしてヒロイン・ノエル=ヴァーミリオン役の近藤佳奈子、さらには、新キャラクター(?!)を担当するあの人も参加するとのこと。ニコニコ動画内、アークシステムワークス公式チャンネルほかにて、月2回(全12回)の放送・配信予定となっている。
ゲームタイトル | BLAZBLUE (ブレイブルー) |
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対応機種 | プレイステーション 3 Xbox 360 |
ジャンル | 2D対戦格闘+サウンドノベル |
発売予定日 | 2009年6月25日 |
価格 | 7,140円 (プレイステーション 3) 7,140円 (Xbox 360) |
審査予定 |
(C) ARC SYSTEM WORKS |