液晶ディスプレイ上部には、有効画素数130万画素のWebカメラを配置。また、HPミニモバイルドライブ/HDD搭載モデルは、Bluetooth 2.1に対応している。機能ではないものの特徴的なギミックが、メモリ換装時のフタの開け方。底面のバッテリを外すと小さな穴があり、爪楊枝や細いドライバーなどを差し込んで矢印の方向へ動かすと、メモリ部のフタが空く仕組みだ。本体にはネジ穴が一切ないため、唯一の開けられる場所となっている。

バッテリを外すと、メモリ部のフタを開けるための穴が現われる

ドライバーやピンなどで穴を動かすと、フタが開く仕組み

インタフェース類は、シンプルな構成だ。USB 2.0×2にメモリカードスロット、拡張用のコネクタなどが配置されている。HPミニモバイルドライブ搭載モデルでは、本体右側面に接続用のコネクタが用意されている。

本体前面は、電源スイッチ(左)と無線LAN用スイッチ(右)が配置されている

本体後面には、端子類は一切ない。ヒンジ部の銀のデザインが印象的だ

本体左側面には、左からACコネクタ、USB 2.0端子、拡張コネクタ、オーディオ端子、そしてカバー付きの有線LAN端子が配置されている

本体右側面。左から、SD/MMCカードスロット、USB 2.0端子が配置されている。HPミニモバイルドライブは、右側に接続する

やっぱりXPは軽快で快適! しかし動画再生に難アリ

試用機のためプリインストールソフトない状態ではあるが、OSの使い心地を試してみた。起動時間は40秒から50秒程度で、Windows Vistaよりも格段に速い。パフォーマンス設定をいじっていないにもかかわらずキビキビ動くのは、さすがXPといったところだ。解像度が低くはなったものの、文字が大きく表示されるため、特に不満は感じなかった。

「HP Mini 1000」のデスクトップ画面

タスクトレイには、無線LAN・Bluetoothのオン/オフを切り替えるアプリが常駐している

ネットに接続してみてWebの閲覧を試したところ、テキストや画像主体のサイトでは特に遅さを感じなかった。しかし、ニコニコ動画のニコニコベンチを試してみたところ、最低レベルの「ニコニコベンチ0」でようやくコマ落ちなく見られるレベル。「ニコニコベンチ1」ではコマ落ちが目立ち、「2」以上では遅くてとても閲覧できるレベルではなかった。YouTubeで高画質動画を試してみたところ問題なく再生できたが、画質が自動的に低く調整されているようだ(回線速度調整は設定済み)。今回は試用機を利用してテストを行ったため、製品では改善されていることを期待したい。

「ニコニコベンチ0」再生時のCPU使用率は45〜55%。「1」以上では70%以上に達した

初心者でも安心して使える納得のデキ

液晶ディスプレイの写り具合や動画サイトでのコマ落ちなど気になる点はあるものの、全体としては非常に完成度の高いミニノートだ。性能の面ではHP Miniに比べてパワーダウンしている部分もあるが、その分使いやすさがかなり向上している。メーカーはHP Mini 1000を個人向けミニノートと位置づけているが、仕事でも十分使えるだろう。むしろ、PCの扱いに慣れていない人なら、HP MiniよりもHP Mini 1000のほうが扱いやすいかもしれない。

■主な仕様
製品名 HP Mini 1000
SSD8GBモデル
HP Mini 1000 SSD16+8GBモデル HP Mini 1000 HDD 60GBモデル
CPU Intel Atom N270(1.60GHz)
チップセット Mobile Intel 945GSE Express
メモリ 1GB(最大1GB)
ストレージ 8GB SSD 16GB SSD+8GB HPミニモバイルドライブ 60GB HDD
光学ドライブ なし
グラフィックス Intel GMA 950(チップセット内蔵)
ディスプレイ 10.2型ワイド(1,024×600)
オーディオ High Definition Audio準拠、内蔵ステレオスピーカー
ネットワーク IEEE802.11b/g準拠無線LAN、10BASE-T/100BASE-TX対応有線LAN
インタフェース USB 2.0×2、SD/MMCメモリカードスロット×1、拡張コネクタほか USB 2.0×2、Bluetooth 2.1、SD/MMCメモリカードスロット×1、拡張コネクタほか
バッテリ駆動時間 約3.5時間 約3.3時間
サイズ/重量 約W261.7×D166.7×H25.9mm/約1.1kg
OS Windows XP Home Edition(SP3)
直販価格 49,980円 54,600円 54,600円

高橋量(デジタル・コンテンツ・パブリッシング)