りんご3個で駆動するマイコン

Texas Instruments(TI)の日本法人である日本テキサス・インスツルメンツのブースでは、低消費電力マイコン「MSP430」シリーズの紹介を行っている。

MSP430は16ビットのRISCマイコンで、RAM保持モードで0.1μA、リアルタイム・クロックモードで0.8μA、アクティブモードで250μA/MIPS(数値はいずれも代表値)という電力性能を有している。

デモでは、LCD表示時の消費電流とリアルタイムクロック表示のみの消費電流の比較や、りんご3個に電極を指すことによって生じる電流によるマイコン動作、太陽電池のみによるリアルタイムクロック動作などが行われていた。

りんご3個に電極を刺してマイコンを動かしていた

低消費電力駆動のデモ(左がLCD表示時の消費電流で右がリアルタイムクロック表示のみの消費電流)

太陽電池による駆動デモ(裏返しても太陽電池以外の電源は存在しない)

ちなみに、同社は11月12日にMSP430と小電力無線用LSIソリューション「Chipcon」の無線(RF)機能を1チップで統合した「CC430」ファミリを発表したが、そちらの展示は行われていなかった。こちらは2009年上半期中にサンプル出荷を開始するという。

このほか、ビデオ処理プラットフォーム「DaVinci」を用いたデモや、「ARM Cortex-A8」コアをベースとした「OMAP35x」プラットフォームのデモなどが行われていた。

DaVinciのデモでは、デジタル・メディア・プロセッサ「DM355」を用いたジェスチャーによって画面に出てくるインタフェースを操作するデモや、DSP SoC「DM6467」によるH.264のD1@30fps、4チャネル同時再生デモを行っていた。