次は、キーボードを見ていこう。キーピッチは最大で約17mmと大きめだが、すべてのキーで統一されておらず、場所によっては12mm程度しかないキーもある。実際に使ってみてところ、キーピッチが統一されていないため入力しづらく、特にキーボード右側のキーでの打ち損じが多かった。また配列もかなり特殊で、ファンクションキーが独立していなかったり[Enter]キーが特殊な形状だったりと、標準的なキーボードとはかなり異なっている。バッテリが本体の内側までかなり深く食い込んでいるため、キーボードの設置スペースが狭まったのであろう。このキーボードの使いにくさが、Mini9最大のネックといえる。

特徴的な5列配列のキーボード。ファンクションキーは[Fn]キー+アルファベットキーで代用する

タッチパッドのグリップ間は上々で、比較的扱いやすい

インタフェース類はかなりシンプルな構成。USB 2.0×3にSD/SDHCやメモリースティックなどに対応したメモリカードスロット、ミニD-Dsub15ピン、オーディオ端子など。スイッチやボタン類もなく、かなりスッキリまとまっている印象を受けた。

本体前面にはランプ類が2つあるのみ

本体右側面には、オーディオ端子とUSB 2.0×1、ミニD-Dsub15ピン、有線LAN端子が配置されている

本体左側面のインタフェース。ACコネクタとUSB 2.0×2、メモリカードスロットが用意されている

試用している際に気が付いたのは、動作音がほとんど聞こえない点。SSD搭載のゼロスピンドル機で、さらに省電力性能の高いAtomを搭載しているためか、ファンの音やモーター音はまったく気にならなかった。静音性に関してはバツグンだといえる。また、WindowsエクスプローラでSSDドライブを確認したところ、ドライブ全体が圧縮されていた。実際の容量よりもやや多めに使えるのはうれしいが、圧縮によってアクセス速度が低下するのが気になる。より快適に使いたい人は、圧縮を解除するといいだろう。

さらに特徴的なのが、オンラインストレージサービス「Box.net」を無償で使える点だ。容量は2GBと決して多くはないが、ドラッグ&ドロップでローカルからオンラインストレージに保存できるのは便利。容量の少ないSSD搭載モデルでも、ネットにつながれば容量不足をある程度緩和できる。