東芝がdynabookの新シリーズ「dynabook NX」を発売した。ディスプレイのサイズは12.1型ワイド、重量は1.5kg弱、バッテリ駆動時間は公称10時間以上と、モバイル利用を考えたサイズと駆動時間を実現しつつ、メインマシンとしても十分活用可能なスペックを持つ。しかも、プライベートシーンにもマッチしたスタイリングを兼ね備えている。

主な仕様[CPU] Intel Core 2 Duo SU9300(1.20GHz) [メモリ] 2GB [HDD] 160GB [光学ドライブ] DVDスーパマルチ [グラフィックス] Intel GMA 4500MHD(チップセット内蔵) [ディスプレイ] 12.1型ワイド(1,280×800ドット) [サイズ/重量] 約286(W)×223(D)×29.9(H)mm/約1.45kg [OS] Windows Vista Home Premium [実勢価格] 199,800円

意外に少ない12型クラスの"パーソナル"モバイルノート

12型クラスのモバイルノートというと、パナソニックのLet'snote T/WシリーズやレノボのThinkPad Xシリーズ、そしてNECのLaVie J、富士通のFMV-BIBLO LOOX R、ソニーのVAIO type Gなど、各社の先鋭的な機種がしのぎを削る激戦区である。東芝自身も、最薄部で厚さ2cmを切る薄型モバイルノート「dynabook SS RX」シリーズを昨年夏に発売し、老舗ノートPCメーカーとしての技術力をアピールしている。

dynabook NXの縦横寸法は、一般的なA4ワイド判の雑誌とほぼ同じだ

カバンに入れて持ち運ぶのが苦にならない1kg台前半の重量に抑えながら、キーボードの打ちやすさ、ディスプレイの見やすさといった部分でも妥協することなく、十分な使い勝手を確保できるというバランスの点では、12型液晶というのは必然的な落としどころのように思える。欧米だともう少し大きい製品のほうが受け入れられやすいのかもしれないが、体格が小柄で、特に都市部では電車通勤が主体の日本人にとっては、このあたりがベストバランスなのではないか。

しかし、先に挙げた各社のラインナップをあらためて見直してみると、NECと富士通以外のモデルはいわゆる「ビジネスノート」であり、パーソナルユースにはちょっとお堅いイメージの製品が並んでいることに気が付く。それに対してこのdynabook NXは、3色のカラバリやシンプルながら"仕事モード"とは一線を画したデザインで、自室のテーブルの上で使っても、オフタイムの外出先で使っても、野暮な印象を与えないスタイルに仕上がっている。

シンプルながらも「仕事っぽさ」を感じさせないデザイン。ボディはクリアコート仕上げとなっており、光沢感がある。カラバリはこの「グラマラスブラック」のほか「ノーブルホワイト」「ロータスピンク」の計3色で、グラマラスブラックのみ128GB SSDモデルが用意される