マイクロソフトが提案する利用シーン

では、具体的にはどんな取り組みを開始するのか。

マイクロソフトでは、「忙しいときほど、楽しみたい」、「大切な思い出ほど、見せたくなる」、「身近なシーンほど、ドラマにできる」、「知らないことでも、守ってほしい」、「遠くにいるほど、つながりたい」、「メールは、ひとつにまとめたい」という6つの具体的な利用シーンから、「Vista」、「Mobile」、「Live」を連携させた、トータルWindowsによるデジタルライフスタイルを提案するという。

「CEATEC JAPAN 2008」におけるマイクロソフトのブースでは6つの利用シーンを提案していた

「遠くにいるほど、つながりたい」、「メールは、ひとつにまとめたい」というメッセージが見える

とくに今年の年末商戦向けには、「忙しいときほど、楽しみたい」、「大切な思い出ほど、見せたくなる」、「身近なシーンほど、ドラマにできる」の3つの観点から、デジカメで撮影した写真や、ビデオカメラで撮影した映像を、Vista搭載PCを活用して編集したり、ネットで共有したり、テジタルフォトフレームで常時表示したりといった提案を行うことになる。

「3つの組織がそれぞれの知恵を生かしながら、これまで以上に幅広い領域において、シナリオカットからの提案が可能になる。生活の中でどんな使い方ができるかを、より分かりやすく提案できるようになる」(藤本恭史本部長)。

年末商戦向けの合同販促キャンペーン「PC de 旅」

そしてこれは、マイクロソフトのほか、PCメーカー、ソフトメーカー、周辺機器メーカー、コンテンツプロバイダー、販売店、テレビ局など、PC業界の枠を超えて82社が参加している「ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム(WDLC)」が、年末商戦向けの合同販促キャンペーンとして展開する、「PC de 旅」とも連動することになる。

「PC de 旅キャンペーン」では、旅行前、旅行中、旅行後という3つの観点から、PC、携帯電話、デジタル家電などの情報デジタル機器、情報やコンテンツサービスなどを相互に連携させ、旅をより楽しくしようという提案を行う。

まさに、デジカメで撮影した写真や、ビデオカメラで撮影した映像を、Vista搭載PCを活用して編集したり、ネットで共有したりといった提案が、具体的な形で行われるようになる。

越川慎司本部長

「PC売り場にデジカメやビデオを展示して、連動させた利用方法の提案をしたり、ウェブで写真を共有するといった提案を行える環境を拡大していきたい」(マイクロソフト コンシューマ&オンラインマーケティング統括本部 モバイルコミュニケーション本部 越川慎司本部長)と、新たな売り場づくりの提案にも意欲的だ。

こうした取り組みも、3つのWindowsプロダクトが連動することによって初めて実現できるのだ。

写真を介して人とのつながりやシェア(共有)を実現

このように3つの組織をまたがって実現されるシナリオを具現化するものとして、「フォトシェアリングサービス」がある。

携帯電話で撮影した映像を、そのままウェブクラウドにアップロードし、いつでも、どこでも、いろいろな人と共有できるようにするサービスだ。

「単に写真を共有するのではなく、人とのつながりやシェア(共有)を実現するもの」(マイクロソフト コンシューマー&オンライン事業部 コンシューマー&オンラインマーケティング統括本部 笹本裕本部長)と、マイクロソフトでは位置づける。

さらに、これが日本発の技術によって実現したものである点も見逃せない。

日本では約80%の人が「携帯電話で写真を撮る」と回答しており、さらにモバイルブロードバンドのインフラ整備においても先進的であることを考えると、携帯電話で撮影した写真をウェブで共有するという使い方には適した環境にある。

そうした環境を背景に、Windows Mobileからフォトシェアリングが可能なAPIを開発。米シアトルのWindows Mobileの開発チームから数人を調布の開発チームに移籍させ、日本独自の環境を背景にした技術開発にも取り組んでいる。

「Windowsだからこそこんな使い方ができる、という観点での認知度を高めたい。そして、そんな使い方ができるからこそ、Windows Mobileを搭載したスマートフォンを選んでもらえるようにしたい」(越川本部長)というわけだ。