NECエレクトロニクスは6日、カーオーディオやAV機能一体型カーナビゲーションシステムなどの車載マルチメディア機器向けシステム制御用マイコンとして、32ビットのフラッシュマイコン9品種を製品化したことを発表した。即日サンプル出荷が開始される。

9製品は、外部接続端子数が144本の「V850E/SJ3-H」が6品種、176本の「V850E/SK3-H」が3品種となっており、従来品の「V850ES/SG3」ならびに「同/SJ3」と比べ、約1.5倍となる1.5MBのROM容量を内蔵するほか、CPU性能も32MHzから48MHzへと引き上げられている。

また、ラジオ特性の悪化やLSIの誤動作の原因となる不要輻射ノイズを、クロックの発振周波数(基本波)だけでなく、その高調波まで低減するSSCG回路を内蔵。これにより、EMI(電磁波ノイズ)対策部品やEMI評価・調査工数を削減することができるようになる。

さらに、UARTを従来品の4チャネルから8チャネルへ、CSIを6チャネルから8チャネルへ、I2Cを3チャネルから6チャネルへ増やしており、これにより対応可能な媒体の種類や数を増やすことが可能となっている。

このほか、従来品と端子配置ならびにソフトウェアの上位互換性を有しており、これにより従来の設計資産の流用が可能となっている。

なお、9製品は2009年11月から順次量産を開始、2010年度下期には9品種合計で月産100万個を計画している。