タムロンは、デジタル一眼レフカメラ(APS-Cサイズ相当)専用の交換レンズとして、手ブレ補正機構を搭載した「15倍」ズーム「AF18-270mm F/3.5-6.3 Di II VC LD Aspherical [IF] MACRO(Model B003)」を開発したと発表した。対応マウントはキヤノン(EOS)用、およびAFモーター内蔵ニコン用が用意される。発売時期や価格は未定。

AF18-270mm F/3.5-6.3 Di II VC LD Aspherical [IF] MACRO(Model B003)

同製品は、すでに発売されている同社のズームレンズ「AF28-300mm F/3.5-6.3 XR Di VC」(ズーム倍率:10.7倍)、「AF 18-250mm F/3.5-6.3 Di II」(ズーム倍率:13.9倍)を上まわる、15倍のズーム倍率のデジタル一眼レフカメラ(APS-C)専用レンズとなる(世界初・世界最大(タムロン調べ))。35mm判換算では28~419mm相当の焦点距離になる(タムロンの換算値は1.55倍)。あわせて、光学式手ブレ補正機構「VC」を搭載することで、超望遠撮影時でも快適な手持ち撮影を可能にしている。タムロン独自の手ブレ補正機構「VC(Vibration Compensation)」は、3つのスチールボールを介して3つの駆動コイルが補正レンズ(VCレンズ)を電磁的に駆動する「3コイル方式」を採用している。VCレンズはボールとの接触だけで保持される構造となり、摩擦抵抗が少ない滑らかな動きを実現。追従性の良い安定したファインダー像を作る。また機械的な構造がシンプルであり、レンズ本体の小型化を実現している。

レンズ構成は13群18枚。LD(異常低分散)レンズ2枚、非球面レンズ3枚を使用し、非点収差を中心とした諸収差を良好に補正。手ブレ補正機構を搭載しながらも、第1群の小径化によるコンパクト化を実現したという。また、最短撮影距離はズーム全域で0.49m、最大撮影倍率1:3.5を実現した。これは、約8cm×約5.5cmのものを画面いっぱいに写し撮ることができる。ズームによる収差変動の影響にも考慮し、撮像素子に入射する光の角度を一定の範囲内に収めるよう考慮した光学設計を採用した。デジタル一眼レフカメラ特有の内面反射にも対処し、マルチコートやインターナル・サーフェイス・コーティング(レンズ貼り合わせ面へのコーティング)も採用している。サイズは、全長101.0mm、最大径φ79.6mm、重量550g。フィルター径はφ72mm。絞り羽根は7枚。花形フードを標準で装備する。