なお、今回はXbox 360用のゲームコントローラを使用したが、もちろん、いろいろなゲーミングデバイスメーカーから発売されているゲームコントローラを利用することも可能である。Xbox 360は持っているけど、コントローラはワイヤレスのみ……といった方も多いだろう。いずれにせよ、別途コントローラを調達するなら、アナログスティック2基を搭載したものを用意したい。筆者のオススメとしては、MSYから発売されている「Saitek Cyborg Rumble」に注目したい。このゲームコントローラは、本体裏側のボタンを押すことで方向キーとアナログスティックの位置を物理的に入れ替えることができるというスグレモノ。これならば、Xbox 360、プレイステーション 3のどちらのコントローラでやりこんできても違和感なく対応できるからだ。

左のコントローラが、方向キーとアナログスティックの位置を変更できる「Saitek Cyborg Rumble」。右は、同じくSaitek製のゲームコントローラで、2基のアナログスティックを搭載する「P990 Dual Analog」

そのほか、バッファローコクヨサプライからリリースされている"Hellfencer"と名付けられた12ボタンゲームパッド「BSGPCP1202」シリーズもチェックしておこう。こちらは、カプコンとのコラボレーションで生まれた「デビル メイ クライ 4」公認という代物。"公認"という安心感はもちろんのこと、ゲームの世界観をモチーフとしたデザインとなっており、なかなかカッコよい。

「BSGPCP1202」シリーズは全3色。メーカー希望小売価格はいずれも5,350円(税別)となる

自分の環境にあったベストのセッティングを探り出せ

PC版で便利な機能といえば、画面の輝度調整がコンフィグにて行えるところ。家庭用のテレビによるプレイに慣れてしまうと、PCのディスプレイは液晶といえども暗く感じてしまうものである。『デビル メイ クライ 4』の場合、街にいるときの時間帯は夕方~夜というシチュエーションが多く、洞窟や薄明かりでの建物内の移動も多い。それが、主人公・ネロの紺のマントと相まって、標準設定のままだと敵や通路などとの位置関係が把握しづらいケースも出てくるのだ。PCゲームは、『デビル メイ クライ 4』に限らず、詳細な設定が用意されていることが多い。これは便利である反面、必ず自分にとってベストな設定を探る必要があるということでもあるわけだ。

「OPTION」画面の「Brightness」で輝度(明度)を変更できる。白飛びしない程度に明るく設定したほうがプレイしやすいだろう

キャラクターの操作については、家庭用ゲーム機版と遜色ない動きを見せてくれる。ただし、コンボ中の連続の斬りつけの際に一瞬カクッとコマ落ちになったり、微妙な引っ掛かりを感じるシーンがあった。もちろんこのあたりの不満はマシンスペックを強化することによって改善されると思われる部分である。ハードウェアの強化はそれなりにコストがかかる。場合によっては、プレイステーション 3とXbox 360を両方買ってもお釣りがくる……なんてこともあるだろう。しかし、ハードウェアさえ強化できれば、家庭用ゲーム機を超える画質や快適さを手に入れることも可能。ハイエンドのグラフィックスカードでSLIを構築すれば、1,920×1,200ドットといった高解像度でも、サクサクとプレイできてしまうのだ。

今回のプレイ環境

CPU / Intel Core 2 Quad Q6700 (2.66GHz)●マザーボード / ASUS P5B (P965 Express)●メモリ / 1GB×2 (DDR2 800)●グラフィックスカード / NVIDIA GeForce 8600 GT●HDD / Seagate ST3320620AS (320GB、SATAII)●サウンド / オンボード●OS / Windows Vista Ultimate

CPUは問題ないが、グラフィックスカードがギリギリといったところか。もちろんプレイする上で大きな支障はない。

「音」についてはかなり重低音が強調されている感じがした。このあたりもハードウェア環境に依存する部分であり、あくまでも筆者の主観ではあるが、たとえば壁などに剣を斬りつけた場合、家庭用ゲーム機版では金属がものすごい速さで擦れ合う"シャリーン"という高音が響いたが、PC版ではこれに重低音が合わさりちょっと鈍い"ジャリーン"という音。銃の射撃時も厚みのある音が響く。『デビル メイ クライ 4』は地面が揺れる、巨大な建造物が壊れるなどのシーンも多い。そういったシーンが、重低音を活かした音作りによってより一層、迫力のあるものに感じられた。

とりあえず、ここまではPC版『デビル メイ クライ 4』に触れてみたファーストインプレッションである。普通にプレイするだけならば、良い意味でも悪い意味でも、本当に家庭用ゲーム機版と変わらない。ただし、PC版をプレイして特に気に入った点がひとつあるのだが、それは「セーブ」「ロード」のスピードだ。「セーブ」は一瞬で完了。「ロード」もファイルを選択して決定ボタンを押せば直後にそのミッション画面が立ち上がる。こまめに「セーブ」「ロード」を行うといった方には、PC版ならではの快適さが一番体感できるところかもしれない。

PC版をプレイする以上、通常の1.2倍速でプレイできる「TURBO MODE」や敵がワラワラとあふれ出す「Legendary Dark Knight MODE」(右)を堪能したいものである

というわけで次回は、PC版独自であり肝ともいえる、「TURBO MODE」と「Legendary Dark Knight MODE」についてを語ってみたい。

ゲームタイトル デビル メイ クライ 4
対応機種 Windows PC (Vista / XP対応)
ジャンル スタイリッシュアクション
発売予定日 2008年7月24日
価格 7,340円
CEROレーティング C (15才以上対象)
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