Windows Mobileでは、日本語を入力するために以下のような日本語入力ソフトを利用している。どの日本語入力ソフトを搭載するかは機種によってまちまちだが、Professional/Classicの場合MS-IMEはほぼ標準搭載されている。

MS-IME

マイクロソフトが日本語版のProfessional/Classicに最初からバンドルしている日本語入力ソフト。MS-IMEのメリットとしては、Windowsで慣れ親しんだ「コピー」「切り取り」「貼り付け」「全選択」などの操作を行う際、Ctrlキーを組み合わせたさまざまなキーボードショートカットが利用できるという点が挙げられる。変換対象となる文節の長さを変更する場合はShift+→または←。変換候補の変更は←または→で行う。

ATOK

一部のWindows Mobile機に搭載されているジャストシステム製の日本語入力ソフト。一般的にMS-IMEよりも「日本語変換のエンジンが賢い」と高い評価を受けることが多いが、残念ながら現在のWindows Mobile 5.0および6に正式対応した単体商品は販売されておらず、一部機種にバンドルされているのみである。

MS-IMEと同じくCtrlと組み合わせたさまざまなキーボードショートカットが利用可能。また、推測変換候補が表示されるのもメリットのひとつだといえる。

これまでの変換結果に基づいて推測変換候補が表示される

変換対象となる文節の長さを変更する場合は→または←。変換候補の変更はShift+→または←。MS-IMEとは全く逆なので混乱する人も多いようだ。

AdvancedWnn

Standardで用いられることがある日本語入力ソフト。画面下方の候補表示スペースは、変換するまでは推測変換候補が表示され、変換操作に入ると変換候補に表示が切り替わるという独特の挙動を見せる。

入力中は推測変換候補が表示される

変換に入るとは変換候補に切り替わる

また、Ctrlキーとの組み合わせによるキーボードショートカット等には対応しておらず、MS-IMEやATOKでいうCtrl+PやCtrl+Oに相当する「入力した文字列のローマ字化」は入力中に右ソフトキーの「英数カナ」で行う。

入力中に「英数かな」を選択すると変換候補が表示される(右)

T9

Tegic Communications(現在はNuance Communications)が開発した、単語予測型の文字入力方式がT9だ。携帯電話向けの文字入力システムで、一部のWindows Mobile機に搭載されている。子音のみを入力することで、その組み合わせから予測される単語が候補として表示されるので、その中から目的の単語を選択して文字を入力する。

ソフトキーボード

また、Professional/Classicには、画面をタップして文字を入力するための手段として、標準で「ローマ字/かな」「ひらがな/かたかな」「手書き検索」「手書き入力」といった入力用のソフトキーボードを搭載している。

「ローマ字/かな」のソフトキーボード

「ひらがな/かたかな」のソフトキーボード

「手書き検索」のソフトキーボード。手書きを進めていくと候補が表示されるので、その中から文字を選択する

「手書き入力」のソフトキーボード。手書きを進めていくと上に候補が表示されるので選択していく。実は結構認識は優秀