"作る＝楽しみ" - DIY雑誌「Make」がTokyo Meeting初開催、ぶっ飛んだ展示を紹介

SF作家・野尻抱介氏らの「ニコニコ技術部」(萌える、才能の無駄遣い集団)は、才能の無駄遣いの猛者たる有志グループで出展していた。ちなみにニコニコ技術部については、動画共有サイト「ニコニコ動画」で"ニコニコ技術部"タグを検索すれば、いろいろ動画を見ることができる。

まず野尻抱介氏は、MP3プレイヤーの自作キット「Daisy」を改造した「携帯みくみくプレイヤー」を出展。カバーに初音ミクの絵を貼り付けたほか、"ネギ振りモジュール"を実装したもの。ニコニコ動画には、製作からフィールドテストまでを収めた動画もアップされている。

またマイコミジャーナルでは「【特集】PS3で自作ゲームを配布する - 独自LinuxブータブルCDの制作」、「【レビュー】オープンソースなタッチパネルゲーム機GP2X-F200」といった記事でおなじみのrerofumi氏は、「∞プチプチ」を改造、音声の全てを初音ミクの声にしたものを展示していた。∞プチプチ本体はスイッチとスピーカとしてのみ使っており、制御は外付けのPSoCが行っている。オリジナルは50回に1回セリフが出ていたが、これは10回に1回の割合でしゃべるようになっていた。

Akira氏が持ち込んでいたのは、音楽に合わせて踊りまくる初音ミク。モーターの数は少ないが、割り箸と紙でリンクを作ってうまくネギを振り回していた。そのほか、立体的に見えるスペクトラムアナライザもアイデア物。下からプロジェクタでアクリル板に投影しているが、そのままだと透明過ぎるため、ベビーパウダーを使って白っぽくしているそうだ。

名機「X68000」でインターネットを!

パソコン黎明期の名機「X68000」(シャープ)をご存じだろうか? 名称の通り、モトローラのCPU「MC68000」を搭載したパソコンで、当時としては強力なグラフィック機能を備えていたほか、マンハッタンシェイプと呼ばれたツインタワーの外観も特徴だった。横置き、高速版、コンパクト版など、様々なバリエーションが登場した。

最後のモデルが出てからもう15年になるが、同人サークルX-PowerStationとX68K.NETは小冊子「X680x0電源装置復活でバビンチョ!」やLAN+USB+メモリ拡張ボード「Nereid-X」の展示・販売を行っていた。

X68000シリーズは電源が弱いといわれており、筆者のX68000 EXPERTも起動しなくなって久しいが、電源の修理方法を詳しく解説したのが上記の小冊子。電源さえ直せば再び動くケースも多いとのことで、この冊子ではマンハッタンシェイプ、コンパクトタイプでの手法を紹介している。

さて、X68000を直したところで、いまさら何をするの? という人には「Nereid-X」を紹介したい。もともとX68000にはパワーユーザーが多く、「無い物は作ってしまえ」という文化があったが、有志で開発したこのNereid-Xには、LAN＋USB＋メモリ拡張の機能が1枚にまとめられている。

ブラウザやメールソフトもすでに提供されており、これらを使えば、X68000でインターネット接続が可能。一方、USBは誰かが作ったドライバがあればそれを使えばいいし、なければ……作ろう。Nereid-Xはネットで注文を受け付けており、値段は4万円。量産品ではないので、コストが高くなってしまうのは仕方のないところ。

マイコンでBASICプログラミング

MechaRoboShopのブースで販売されていた「EDU mk2」も面白かった。これはニコの松原拓也氏が開発したマイコンキットで、パソコンを使ったC言語での開発が可能なほか、これ単体でBASIC言語によるプログラミングも可能となっている。

122×32ピクセルのLCDが付属するほか、秋月のLEDドットマトリクス基板に付け替えることも可能だという。BASICのプログラミング時には情報量の多いLCD、ゲーム実行時にはドットが大きいLED基板を使うといいだろう。ちなみにBASICインタプリタ「NicoBASIC」はフリーで利用できる。

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