日本ビクターは15日、スピーカーシステム「SX-M3」を発表した。発売は6月上旬を予定している。価格は、9万9,750円(1本)。

SX-M3は、オブリコーンと呼ばれる、振動板の中心から外れた位置にボイスコイルを配する技術を採用したスピーカーシステム。通常、振動板を駆動するボイスコイルは、振動板の中心にあるが、これをずらすことで、ボイスコイルから外周までの距離が一定にならず、共振が分散し、より自然な再生音を得ることができるというもの。同社のHi-Fiスピーカーやテレビのスピーカー部分などに数多く採用されている。

オブリコーンスピーカーの良さをさらに引き出すために、振動板の素材にマグネシウム合金を採用した「SX-M3」

SX-M3の最大の特徴となっているのが、ウーハー/ツィーターのそれぞれに採用された新ユニットにおいて、振動板の素材にマグネシウム合金を採用することにより、オブリコーンスピーカーのよさをさらに引き出している点。マグネシウムは、従来採用されていたアルミニウムに比べて軽い上に、内部損失が高い(音の響きが続き過ぎない)という特徴を持っており、音の純度を下げる共振が起こりにくい素材だ。採用されているマグネシウム合金は、マグネシウムと亜鉛、アルミの合金とのことだが、マグネシウムの比率は96%以上となっており、純マグネシウムに近いものとなっている。

また、ウーハーでは、磁気回路やダンパー形状の最適化により、高い直線性を実現。ツィーターでは振動板とボイスコイルボビンを一体化することでメカニカルロスをなくすなど、素材だけでなく、ユニットの構造面でもチューニングが行われている。さらにウーハーは、振動を抑えるためキャビネットの背面から固定。MDF材をチェリー突き板でサンドイッチした板材を採用した側面には、チェリー無垢材の響棒による補強が施し、キャビネットの響きをコントロールしている。底面には、鋳鉄製ベース&フットを採用。ベースとフットの総重量は4kg。これにより、振動を抑えるとともに、低重心化も図られている。

同社によると、SX-M3のサウンドは、マグネシウム合金の採用により、付帯音や雑味が取り去られたピュアなものとなっており、さらに、高域のクリアさや歯切れの良さを特徴とするという。パーカッションや、ベースの弦をつまんで弾くときの音などで、従来のスピーカーとの違いが顕著に現れるとのことだ。

また、SX-M3は、新シリーズ「SX-M シリーズ」のベーシックモデルとして発売し、今後さらにラインアップを充実させていく。

種類 2ウエイ バスレフ型
スピーカーユニット 低域用:14.5 cmコーン型スピーカー
高域用:1.9 cmドーム型スピーカー
定格入力(JIS) 30W
最大入力(JIS) 120W
定格インピーダンス
再生周波数帯域 50Hz~65,000Hz
出力音圧レベル 88.0dB/W・m
クロスオーバー周波数 3,500Hz
サイズ 217(W)mm×358(H)mm×276.5(D)mm
(スピーカーターミナル、サランボード含む)
質量 11.5 kg(1本・本体のみ)
付属品 ラバーフット×2、スペーサー×3