アップルは3月18日、Webブラウザの最新版「Safari 3.1」を発表した。同社が"世界最速"とアピールするHTMLおよびJavaScriptのパフォーマンスがさらに高速に。またHTMLの後継となる「HTML5」の一部機能をサポートする。SafariのサイトからMac OS X版 (10.4.11以上) およびWindows用の正式版 (Windows Vista/ XP)を無料ダウンロードできる。ソフトウエア・アップデートによるインストールも可能だ。

「Mac版およびWindows版のSafari 3.1は極めて高速で、使いやすく、そしてエレガントなユーザーインターフェイスを備える」とワールドワイドプロダクトマーケティング担当シニアバイスプレジデントのPhilip Schiller氏。最大の改善点はパフォーマンスだ。特にJavaScript処理の高速化がめざましい。アップルによると、VeriTestのiBenchバージョン5を用いたベンチマークテストで、他のWebブラウザよりも最大6倍高速な実行速度を記録した。またWebページの読み込みについても、Internet Explorer 7の1.9倍、Firefox 2の1.7倍の高速処理を実現したという。さらに安定動作という点でも向上しているそうだ。

Web標準対応については、CSS 3 Webフォントをサポートしており、これによりWebデザイナーが意図したフォントでの表示が可能になる。このほかCSSアニメーション、HTML5に組み込まれているビデオおよびオーディオ・タグ、SQLデータベースでのWebアプリケーションのオフラインストレージなどのサポートが追加された。

新機能としてはタブバーをダブルクリックすると新しいタブが開くようになった。またパスワードフィールドにCaps Lockアイコンが表示される。MacBook Airおよび最新のMacBook Proでは、トラックパッドを使ったジェスチャーで[前へ戻る] [ 次に進む]、拡大などの操作を行える。

正式版となったWindows用は国際ドメイン名をサポートする。日本語、中国語、韓国語の処理が向上、ローカライズが16言語に拡大された。さらに[前へ戻る] [ 次に進む]の改善、コンテクスチュアルメニューからリンクを新規ウインドウまたは新規タブで開けるなど、細かな修正が施されている。