Q:カビから機材を守るために、どのように保管すればいいのでしょうか?
A:機密性の高い「ドライケース」や、保管庫内の湿度を一定に保つ「防湿庫」を使用するのが有効です。ドライケースの除湿材は、一回水分を吸ってしまうと除湿効果が落ちるにで、こまめに除湿効果を確認して交換する必要があります。除湿剤は密閉した状態で使わないと効果はありません。カメラバックに除湿剤を入れる方もいらっしゃいますが、気密性がないのでお薦めできません。防湿庫はごく少量の電力を使って常に湿度を保ちますので、消耗品はありません(乾燥剤を使うタイプが主流ですが、乾燥材の交換は不要です)。
Q:ドライケースはどのように使えばいいですか?
A:ドライケースは機材の量に合わせたサイズを使って下さい。大きすぎると除湿能力が追いつかない場合があります。除湿剤をセットして使用します。こまめに除湿剤の状態をチェックして、効果が落ちたら交換して下さい。湿度計を入れておくと、効果がわかりやすいでしょう。除湿剤の他に、カビを抑える防カビ剤も用意されています。
Q:どういった機材をドライケースや防湿庫に入れるべきでしょうか?
A:カメラボディそのものはあまりカビの影響を受けません。しかし、レンズとボディは一体で使いますから、ボディにカビ菌が付くとレンズに移ってしまう可能性があります。そのためボディもレンズ同様に撮影後に清掃し、大切に保管してください。入れるときは、はじめにボディキャップを外してボディ中を乾燥させ、時間が経ったらキャップを締めます。ボディキャップはゴミと静電気を防止するために付けて保管します。また、記録メディアもホコリと静電気を嫌いますので、一緒に入れたほうがいいでしょう。
Q:防湿庫の中はどうなっていますか?
A:防湿庫の壁はスチール製やメラミン合板、マグネットパッキンを使用したドア部分などで気密性を高め、設定した湿度を一定に保つように設計されています。
Q:どのくらいの大きさを購入すればいいでしょう?
A:カメラ好きの方は100Lクラスを選ばれますが、初心者の方は小型の30~40Lクラスの機種を購入する方が多いようです。防湿庫を購入したあとで機材が増えていく可能性が高いですから、余裕を持ったほうがいいでしょう。大きめのものを購入しておけば、カビが生える撮影済みのポジやネガフィルム、ビデオテープ、湿気と静電気に弱いCD、記録メディアなども一緒に保管できます。
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トーリ・ハンの売れ筋モデル「H-110-DD」。外寸:400(W)×918(H)×410(D)mm、内寸:398(W)×838(H)×320(D)、容量:107L、重量:16kg |
庫外と庫内の両方を表示する湿度計。デジタル表示と、アナログ表示が用意されている |