米Appleは3月6日(現地時間)、カリフォルニア州クパチーノの本社でスペシャルイベントを開催し、iPhone / iPod touch用ソフトウェア開発キット(以下iPhone SDK)、ソフトウェア配信用の「App Store」、6月リリース予定の「iPhone 2.0 Software」などを説明した。

今回のイベントのテーマはiPhoneソフトウェア・ロードマップ

米スマートフォン市場におけるAppleのシェアは28%

iPhone本体を傾けたり動かして戦闘機を操作。まるで新しいポータブルゲーム機のよう

ゲストとして登場したKleiner Perkins Caufield & Byers (KPCB)のパートナーのJohn Doerr氏は、「今日われわれは、SDKリリースによって第3の偉大なプラットフォームが誕生する歴史的な瞬間に立ち会っている」と述べた。「そんな大げさな……、単なるSDK公開でしょ……」と思うかもしれないが、iPhone / iPod touchが先進的でユニークなモバイルデバイスであるからこそ、ネイティブアプリケーション開発につながるSDK提供が"歴史的な瞬間"なのだ。たとえばApple、Electronic Arts、SEGAなどが披露したサンプルゲームのデモ(後述)では、iPhoneを傾けたり振りながらキャラクターを動かし、指先でスクリーンをタップしてシューティングするなど直観的な操作が可能だった。SEGAのEthan Einhorn氏が「コンソールゲームを、これほど快適に操作できるとは……」と驚いていたが、実際ゲーム用にデザインされたハードウェアではないiPhoneがニンテンドーDSの手強いライバルになり得るように見えた。

Appleの開発者と同様のAPIアクセスとツール提供を実現

もちろんゲームだけではない。iPhone SDKでは、Appleの開発者と同様にAPIにアクセスし、同じ開発ツールを利用できる。Wi-Fi通信機能、加速度センサー、マルチタッチ・テクノロジなどを備えたMac OS Xベースのモバイルプラットフォームをどのように活用するかは開発者のアイディア次第。iPhoneでAppleが「携帯電話を再定義」したのと同様の革新的なモバイルソリューションを生み出すチャンスが、すべての開発者にもたらされる。