ファーストアドバンテージは、宇宙旅行を主体とした宇宙事業会社のロケットプレーン・キスラー・ジャパンと業務提携し、宇宙ウェディングビジネスに本格的に参入することを発表した。今春に具体的なウェディングプランの発表および販売を開始し、実際の挙式が可能になるのは2010年の予定。

ファーストアドバンテージ(以下、同社)は、ウェディングプロデュースを行う「LADIRB(ラデーブ)」の運営などブライダル業界など事業展開を行うベンチャー企業。ロケットプレーン・キスラー・ジャパンは、米ロケットプレーン社が開発製造する機体を利用した宇宙ビジネスを展開しており、両社は宇宙ウエディング・宇宙ハネムーンとその関連商品について事業化することを目的に提携した。

この提携により同社に「宇宙ウェディング事業部」を開設、宇宙における結婚関連ビジネスの開発及び販売を行う。主力商品は米ロケットプレーン・グローバル社の開発する機体「ロケットプレーンXP」をチャーターしての宇宙結婚式プランになる予定。本格的な宇宙ウェディングビジネスへの参入は世界初だという。具体的な商品開発についてはこれから行い、今年の春頃に発表、販売を開始する予定だ。

同社によると、この宇宙ウェディングで使用される機体「ロケットプレーンXP」は、ロケットエンジンとジェットエンジンを搭載した"ハイブリッド型"で、普通の飛行機と同じ原理で滑走路を使って離陸するため、上昇時のGが大幅に低減されるという。また着陸についても、ジェットエンジンでの制御が可能なため、推進力を使用せず滑空で下りるロケットと比較して安全性が高いと説明する。

ハイブリッド型という同機の特性により、宇宙服でなくウェディングドレスの着用を実現することができるという。ただし、安全性の問題から素材が限定されることになるため、一般に販売されているものは使用できないようだ。挙式は、ジェットエンジンで離陸後、ロケットエンジンに切り替えてさらに上昇し、上空100kmの宇宙空間へ達したところで行われる。フライトは大気圏外へ出て帰ってくるという短時間の弾道飛行型となる。

また、同機はチャーターによるフライトが可能。他社でも宇宙旅行用の機体が開発されているが、多くは席単位の販売となり他の乗客も登場するので、結婚式を挙げるのには適さない。ただし、定員はパイロットを含めて6名となるため、親族そろってというわけにはいかないようだ。