韓国のLG電子は、携帯電話「Viewty」(LG-KU990)の累積販売量が55万台を突破したと発表した。Viewtyは同社が昨年(2007年)10月末に欧州で発売。続く12月には韓国でも販売を開始し、順調に売り上げを伸ばしている。

欧州では発売から約12週が経過したが、今月18日には欧州での1日の販売台数が1万台を突破した。LG電子製の携帯電話といえば、日本でも「チョコレートフォン」(L704i)が発売されているが、この後続機種の「シャインフォン」もヒットとなった。シャインフォンの場合、発売12週目での1日あたりの販売台数は8,000台。Viewtyの売り上げはこれを凌ぐものとなった。

韓国のLG電子製携帯電話「Viewty」(LG-KU990)

チョコレートフォンの後継「シャインフォン」

Viewtyの最大の特徴は、500万画素の高性能カメラを搭載していることにある。ドイツのレンズメーカーであるSchneiderが認証したレンズを使用しており、ISO800の高感度撮影が可能。オート/マニュアルフォーカス機能や、ワンタッチでブレを防止できる「Image Stabilizer」機能、120フレーム/秒の高速動画撮影機能などを搭載している。また、DivXファイルによる動画も再生して楽しめる。

画面は3.0インチのWQVGAタッチスクリーンで、その背面にカメラレンズを配置。一見するとデジタルカメラのようにも見える。厚さはわずか14.8mmで、重さは112g、通信方式はHSDPAに対応している。

価格は550ユーロ(約8万5,000円/1円=154.589ユーロ)と、決して安くはない。それにも関わらずこれほどの販売台数を誇っていることについて、LG電子では「高性能なカメラ機能や、簡単に写真編集ができるタッチスクリーンなど差別化された機能が、欧州の消費者たちから好評を得ているようだ」と述べる。

またLG電子によると、英国で人気を集めている音楽サービスに対応したViewtyも売り上げを伸ばしているという。たとえばVodafoneではOmnifoneと契約し、Omnifoneが提供している携帯電話用音楽配信サービス「Music Station」の6カ月無料利用券をViewty購入者に提供するといったキャンペーンを行っている。この効果からか、昨年12月には販売台数が2万5,000台にものぼった。

「Viewty」のブラック(左)とダークシルバー(右)

一方の韓国では、今のところカラーラインナップとして、ブラックに加えて韓国限定となるダークシルバーを揃えている。このダークシルバーは今月末には欧州およびアジア市場でも発売する予定という。

チョコレートフォンやシャインフォンは質の高いデザインを全面に出した機種だったが、これと同時に性能も持ち合わせたViewtyの快進撃はまだ続きそうだ。