Jean-Francois Arcand氏は19日(米国時間)、Grizzlyの最新版となる「Grizzly 1.7.0」のリリースを発表した。Grizzlyはスケーラブルなアプリケーションを構築するためにJava New I/O APIを活用して開発されたサーバフレームワークである。もともとアプリケーションサーバとして開発されているGlassFishから分離して設立されたプロジェクトで、現在ではGlassFish 2におけるHTTPコネクタとして使われている。

Grizzly 1.7.0はコミュニティから寄せられた要求を取り込んだバージョンで多くの機能が追加された記念すべきバージョンだとされている。追加された機能はTCP/UDP/TLSに対する非同期読み書き、UDPサポートの改善、ProtocolFilterにおけるデータ共有、コミュニティフィードバックを反映させたProtocolParserインタフェースのリファクタリングなど。

それ以外にもSSL/CRLサポートの追加、クッキーパースパフォーマンスの改善、Grizzletサポートの改善、WebServerがブロックなしでスタートできるようにSelectorThread.listen()の追加、最新のBayeuxプロトコルとの互換実現、新しいチュートリアルを同梱、JRubyサポートを1.1bへ更新、cometにおけるHTTPパイプラインの追加、そのほかすぐに実行できるように関連Jarファイルの同梱などが実施されている。

Grizzlyを採用しているプロダクトはJetty、Sailfin、OpenESB、GlassFish v3、DWR、ICEfaces、Jersey、RESTlet、Sun Corba実装など登場以来増え続けている。今後もしばらくの間はJavaを使って開発されているサーバアプリケーションにとって重要なフレームワークであり続けるだろう。