エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)は10日、東京・秋葉原でユーザーイベント「GX600発売記念 お客様大感謝祭」を開催した。オーバークロック機能を搭載したノートPC「GX600」の発売を記念したもので、イベントでは同機を8台使用したゲーム大会も行われた。なお、翌日(11日)は名古屋・大須でも同様のイベントを実施している。

会場はお馴染み、カフェソラーレ リナックスカフェ秋葉原店

GX600が並べられ、ネットワーク対戦が可能となっていた

これがターボモード搭載のノートPC「GX600」

会場の奥では新製品の展示も行われていた

あのGX600がいよいよ発売に

「GX600」は、CPUにIntel Core 2 Duo T7700(2.4GHz)を搭載する15インチノート。今年6月のCOMPUTEXで公開されていたもので、仕様や外観はその当時とほぼ同じだが、CPUはT7700にスペックアップされている。チップセットはPM965+ICH8-M、GPUはNVIDIA GeForce 8600M GT(512MB)を搭載している。

GX600の最大の特徴と言えるのは、キーボードの右上に用意された「TURBOボタン」だ。これを押すとFSBが20%向上するというもので、リブート無しで簡単にオーバークロックを利用することができる。ゲーム大会ではこの機能がオンになっていたが、3Dシューティングゲーム「FEAR」が快適に動作していた。

キーボード右上のこれが「TURBOボタン」。押すことでオン/オフが切り替えられる

3Dゲームもサクサク動作。ちなみにゲーム大会では、優勝者に同社製ベアボーンがプレゼントされていた

CrystalCPUIDで確認。TURBOがオフの時は、標準通りFSBは800MHz、動作クロックは2.4GHz

TURBOをオンに。この時はなぜか8%くらいしか上がらなかったが、「20%向上するはず」とのこと

ディスプレイは15.4インチWSXGA+(1,680×1,050)液晶を搭載。HDMI出力も備えているので、大画面テレビに接続して利用することも可能だ。販売は同日より開始されており、価格は27万8,000円。現状では、九十九電機、TWO TOPでの先行販売となっているが、順次、他店での販売も開始される見込みだ。

右側面のインタフェースはeSATA、USB、HDMI、Sビデオ、VGAなど

左側面には、DVDスーパーマルチドライブ、USB、LAN、モデムなど

販売モデルのその他のスペックはこの通り

特製リュック、マウス、ヘッドセットと付属品も豪華

マザーボードで注目の新製品

会場では、マザーボード・グラフィックカード新製品の展示や動作デモも行われていた。まずIntel向けのマザーボードでは、X38 Expressチップセットを搭載する製品がいよいよ登場。他社からは少し遅れてしまったが、「X38 Platinum」が今週にも発売される予定で、次いで「X38 Diamond」も今月中には店頭に並ぶことになるようだ。

「X38 Diamond」(左)と「X38 Platinum」(右)。まずはPlatinumの方が先に投入される

X38 Diamondのデモ機では、"Yorkfield"と認識されるCPUが動作。3GHzで駆動していた

両モデルとも、システム内のエアフローを利用した冷却システム「CIRCU-PIPE」を搭載

バックパネル。USBメモリなどもそのまま刺さるように、間隔の開いたコネクタを採用した

またP35 Expressチップセットの新製品では、「P35 Neo3-F」が登場。PCIスロットが4本と多めに用意されているので、従来の拡張カードが多いユーザーにはいいだろう。そのほかのスロットは、PCI Express x16、x1がそれぞれ1本ずつ。今月中の発売予定となっている。

PCIスロットが多い「P35 Neo3-F」

一方AMDプラットフォーム向けでは、未発表の「790FX」チップセットを搭載する「K9A2 Platinum」の動作デモが行われていた。残念ながら、CPUは「Phenom」ではなかったが、もちろんHyperTransport 3.0、PCI Express 2.0に対応する。PCI Express x16形状のスロットが4本用意されており、グラフィックカードの4枚差しも可能。

「K9A2 Platinum」の動作デモ

ヒートシンクまで赤い「K9A2 CF-F」

790FX搭載のマザーボードはすでにGIGABYTE製が発売となっているが、K9A2 Platinumも今月中の発売を予定しているとか。店頭予想価格は25,000円。また「790X」チップセットを搭載する下位モデルの「K9A2 CF-F」も展示されており、こちらは今週中に市場に出るようだ。価格は15,000円前後となる見込み。

そして、Mini-ITXユーザーに注目なのが「Fuzzy RS690T」。Socket AM2に対応した製品で、Intel向けの「Fuzzy GM965」に続くリテール向けのMini-ITX製品となりそうだ。チップセットはRS690T+SB600を搭載し、内蔵グラフィックが利用できるほか、HDMI出力も備えている。

Mini-ITXマザーボードの「Fuzzy RS690T」

VGA、HDMI、LAN×2、USB×4、オーディオなど

ただ、メモリスロットがDDR2-667 DIMM×2、拡張スロットがPCI Express x16、PCIという構成だったFuzzy GM965に比べると、メモリスロットがSO-DIMM(DDR2-800)に、拡張スロットがPCIのみ(Mini PCI-Eは装備)となったのは惜しいところ。今月中の発売予定で、価格は4万円以下を想定しているそうだ。