iWork '08には「Numbers」というスプレッドシート機能が追加された。これでMicrosoftのOfficeの主要機能に相当するアプリケーションがiWorkに揃ったことになる。ただしJobs氏は、iWork発表の時と同じ様に、Numbersを「The spreadsheet for the rest of us」と説明した。NumbersはExcelの全てをまかなうようなアプリケーションではない。だが、Numbersでしか実現できない表現や生産性の向上がある。

iWork '08に第3のアプリケーションが登場

その正体は「The spreadsheet for the rest of us」

一般的にスプレッドシートでの作業というと、ColumnとRowの枠に捕らわれるような制限がある。Numbersでは、KeynoteやPagesと同じスタイルで、直感的に作業を行えるという。例えば、キャンバス上に複数のテーブル、コメント、グラフィックス、写真などを柔軟に配置できる。「Intelligent Table」と呼ばれるテーブルは、それぞれが単独のスプレッドシートとして機能し、インテリジェントに振るまう。例えばアドレス帳からコンタクトをドラッグ&ドロップすれば、自動的に個々のデータが適切にフォーマットされ、ソートを行えばタイトルをそのままにデータだけが並べ替えられる。また150以上のファンクション機能が用意されており、それらをドラッグ&ドロップで追加、または自然な言葉を使って指定できる。印刷機能では、用紙にきちんと収まるようにプリントビュー上でサイズを拡大・縮小したり、レイアウトを変更することが可能だ。

キャンバスに自由にテーブル、グラフィックスや写真を配置

それぞれのテーブルは単独のスプレッドシートとして機能

スプレッドシートでは印刷範囲の指定が難しい

Numbersでは、用紙に収まるようにプリントビューで自在に調整できる

プレゼンテーションソフトの「Keynote」には、新たなテキストエフェクトとトランジションが追加されたほか、写真から手軽に背景を消すことができるInstant Alphaというツールが加わった。アニメーション機能も強化されており、Action BuildsではA地点からB地点へのオブジェクトの移動を効果的に表現でき、Smart Buildsでは写真をドロップするだけで、写真がめくれたり回転したりするアニメーションを作成できる。

写真の背景を簡単に消せるKeynoteのInstant Alpha

ワープロソフトの「Pages」では、文書を作成するためのワープロ・モードとレイアウトを整えるページレイアウト・モードの切り替えが可能。コンテクスト・フォーマット・バーを使えば、作業に応じて必要な機能により簡単にアクセスできる。他にも変更の追跡ツール、80以上のテンプレートなどが追加された。

ワープロとページレイアウト、2つのモードを用意

コラボレーション作業で役立つ変更追跡ツール