Appleのビデオエンジニアがケイマン・アイランドにバケーションに行った際、現地で撮影したビデオを5分程度のムービーにまとめようとした。ところがiMovieで凝ったムービーを作ろうとすると時間がかかる。Finale Cut Expressも試したが30分以内では完成しなかった。バケーションから戻ったエンジニア氏は、その不満を解消するために「5分程度のグレートなムービーを20~30分で作成できるソフト」に挑戦した。完成したアプリケーションをAppleのスタッフに試させると、その便利さに誰もが「圧倒された」そうだ。それがiLife '08の「iMovie」だ。同じ名前だが、全く新しいと言えるようなアプリケーションであり、そのためiMovieのアイコンが変更された。

新アイコンでiMovieの大きな変化をアピール

1カ所でビデオを管理。素早いムービー作成が可能

新iMovieでは、Mac内蔵のHDDだけではなく、外付けHDDを含めて1つのライブラリでビデオを管理できる。iPhoto同様にEventによる整理が可能。プレビューにスキミングを利用でき、テキスト文書を扱うのと同じような手軽さで、使いたい部分を選択し、あとはプロジェクトエリアにドラッグ&ドロップして並べかえるだけでムービーを作成できる。またタイトル、トランジション、音楽などの追加を、リアルタイムに調整できる。

作成したムービーはYouTube、.Mac、.Mac Web Galleryで公開できるほか、iTunesに取り込めばiPod、Apple TV、iPhoneなどで楽しめる。

DV、HDV、MPEG-2、MPEG-4、AVCHDなど、対応フォーマットが増加

作成したムービーをYouTubeで公開

作成したムービーをWeb Galleryにパブリッシュ

Web Galleryの最高品質ならばDVD相当で楽しめるため、「これからはDVDを作成して送る必要はない」とJobs氏

「iDVD」には、10種類のアニメーションテーマが追加された。新しいボタンライブラリ、ドロップゾーンエディタ、配置の調整機能で、メニューをよりユニークにカスタマイズできる。またディスクとコンテンツのサイズを比較し、スペースを存分に使ってより高品質な記録を行う。