iPhone向けアプリ開発が本格的にスタートしたのは、米サンフランシスコでiPhoneDevCampという開発者ミーティングが始まった6月5日ではないだろうか。Adobe Systemsのオフィスに380人以上の開発者が集まった。

期間中iPhoneDevCampに対するAppleのサポート不足を指摘する報道を見かけたが、そんなことはない。iPhoneDevCampにタイミングを合わせるように、AppleはiPhone向けの開発者用サイトを用意し、その内容はiPhoneDevCampのキーノートにも反映された。

例えば対応する標準技術(HTML 4.01、XHTML 1.0、CSS 2.1およびCSS 3.xxの一部、JavaScript 1.4、Ajax、PDF、Quicktime)や、非サポート技術(Flash、SVG、Java Appletsなど)の確認。タッチ操作に適したデザインやレイアウト、ウィンドウとビューポート(viewport)の違いなど、iPhoneアプリを作るために従うべき基本的なルールが明確に示されたことで、この時期を境に見やすく操作しやすいiPhoneアプリが増えていった。

iPhoneDevCamp以降、左の写真ようにURLバーのないiPhoneアプリが増えている。通常の状態(右)から少し下にスクロールされた状態で表示されているだけなのだが、URLバーが見えない状態だと、Safariの存在が薄れて、ぐっとアプリケーションらしい雰囲気が強まる