携帯電話事業者のSK Telecom(以下、SKT)は、携帯電話でWikipediaを利用できる「Wikipedia検索サービス」を開始する。

Wikipedia検索サービスは、韓国版Wikipediaサイト内にある情報を、同社のモバイルインターネットサービス「NATE」にて検索し、内容を表示できるようにするサービスだ。使い方は通常のWikipediaと同様で、知りたい単語を入力すると、これに対する説明文や画像などが出てくる。

ちなみに現在のところは検索のみで、書き込みなどには対応していない。これについてSKT担当者は「通常のWikipediaがアップデートされれば、モバイルの方も同時にアップロードされなければならないのだが、これらを同期して連動する技術がまだ開発されていない状態」と説明している。ただし将来的には書き込みにも対応していく方針だという。

韓国のWikipediaは、省略語や、若者たちが頻繁に利用する流行語なども充実している。とくに韓国では長い言葉を2文字に省略するケースが多いほか、流行語の省略語もあるので、これが何の省略語なのか知らない人には全く通じない場合がある。

携帯電話でのサービスは、こうした言葉に出会った際、手元にある携帯電話で解決できるようになるという点で有用だ。また韓国では、検索ポータルサイトにある百科事典や用語辞書が充実していることから、Wikipediaの利用は比較的多い方ではないが、韓国でもっとも加入者が多いSKTが携帯電話でサービスすることでWikipediaの利用度も、少しは上がるのではないかと期待もかかる。

SKTによるWikipedia検索サービスでは検索のほか、本文の内容の一部を漢字に変換して理解を助ける漢字活性化機能や、本文中の特定の単語を選択すると、Wikipedia内でその単語をさらに検索できるハイパーリンク機能も提供する。

SKTでは2007年4月には、ブリタニカ百科事典の情報を検索できる「百科事典検索」サービスも提供するなど、モバイルでの情報提供/検索サービスに注力している。

Wikipedia検索サービスは、データ通信料以外の利用料などは無料だ