基調講演では表示速度が強調されていたSafari 3だが、いくつもの新機能が用意されている。現在のところ、英語のみサポートされるパブリックβの段階だが、新機能を試すには十分だ。Mac OS X版は日本語が表示可能(メニューや各種メッセージは英語のみ)なうえ、アンインストール用のパッケージも同梱されているので、ブックマークなど重要な情報を保存したうえでトライしてみよう。

最初に目につくのは、ページ内検索機能。[Command]-[F](Windows版は[Control]-[F])キーを押すとブックマークバー下に現れる検索バーで、インクリメンタルサーチ(1文字ごとに検索結果が更新される「逐語検索」)できるのだ。検索を開始するとページ全体がディム表示され、現在位置からもっとも近い場所はオレンジ色、それ以外の場所は白色でポップアップ、さらにページ内の一致する語句数が検索バーに表示される。検索バーのカーソルボタンで検索語間を移動することも、従来どおりショートカットキーで移動することもできる。

筆者のコラム「OS X ハッキング!」で第205回に書いたとおり、Safari 3ではSVGがサポートされた。一足早くSVGに対応しているMozilla / FirefoxのSVGリソースページにSafari 3でアクセスすると、SVGのベクターグラフィックスが表示されるはずだ。Firefox 2.0/Gecko 1.8.1.xほど実装は進んでいないようで、表示できないSVGファイルも少なくないが、一歩前進であることは確か。

Mac OS X版とWindows版は同じWebKit 522.11を使用するが、リビジョンは異なる

Acid 2 Testも問題なくクリア(Windows版でも確認)

SVGに埋め込まれたJavaScriptで動くスペースインベーダ風ゲーム。ただしSafari 3 パブリックβでは砲台をコントロールできなかった

おもしろいのが、テキストフィールドのリサイズ機能。こちらのページにある「ご意見・ご感想」欄のようなテキストフィールドには、左下にサイズ調整用のグリップが現れ、上下左右へドラッグすることで大きさを調整できるのだ(ウインドウサイズは変化なし)。掲示板に表示された不必要なほど大きい書き込み欄も、これでウインドウにきれいに収められることだろう。

縮小前の書き込み欄

縮小後の書き込み欄。このようにテキストフィールドを自由にリサイズできる