ガイドマップの情報はダウンロードされるため、圏外でも利用することができ、GPSを使った現在位置の確認にも対応。ガイド情報はたとえば「東京・銀座のレストラン情報」など地域限定の情報で、その地域を外れると地図データを自動的に更新するといったことはできない。

ガイドマップでは、新たにStandaloneGPSに対応。auのGPSは携帯電話の電波を使って測位の高速化を図っており、これまで圏外だとGPSサービスは利用できなかったが、StandaloneGPSを使うことで、圏外でも現在位置の測位が可能になった(ただし測位に時間がかかる)。

StandaloneGPSを使うか否かはサービスによって異なるが、たとえば通話が殺到して電波が障害を起こすような災害時でも、StandaloneGPSであれば現在地の測位が可能になる。

これを利用したのが「災害時ナビ」で、StandaloneGPSのみを使うことで、災害時で通信が使えなくなっていてもStandaloneGPSで現在位置を把握できる。災害時ナビはEZガイドマップと同様に地図データを端末にダウンロードして利用するため、通信を使わずに利用可能。

災害時ナビ

災害時ナビには無料のガイド情報として「避難所マップ」をプリセット。広域避難場所や主要道路、駅といったデータを同梱。現在位置を確認し、最寄りの避難場所への方角と距離を把握できる。

StandaloneGPSのイメージ

有料サービスとしては「帰宅支援マップ」を用意。書籍版の同マップは昨年のヒット商品だが、このデータを利用した自分だけの「帰宅支援マップ」を作成可能。EZweb上で「勤務地から自宅まで」「勤務地から家族の集合場所まで」といったマップを作成して、そこまでのルート上にある危険地点を表示してくれたり、そこまでの距離や方角を知ることができる。

災害時ナビの実際の画面

指定したポイント上の航空写真が見られる「航空写真マップ」、土地の凹凸によって水害の危険度、歩行の難易度が分かる「立体防災マップ」、指定したポイントの詳しい避難所情報が分かる「地域避難所マップ」といった地図データをダウンロードして利用できる。

こうしたEZガイドマップ、災害時ナビでは、電子コンパス搭載機種であれば地図が自動で回転してどちらの方角へ歩けばいいか分かるようにできるほか、電子コンパス非搭載の機種でも、東西南北が分かるように太陽の方角に向けて地図を回転させることができる。

今回のサービスは「ダウンロードした範囲内で現在地を確認する」という点に特化した地図サービスだ。au側はSVG地図とそのビューアをオープンプラットフォーム化することでコンテンツプロバイダがサービスを提供する枠組みを提供。

EZナビウォークやEZ助手席ナビのようにナビゲーション機能は提供されず、現時点でauはこれを開放する意向はないようだ。地図データで用意されたエリアを離れると、自動的に別のエリアの地図をダウンロードする、といった機能も用意されていない。