NokiaとSamsung電子は、DVB-H(Digital Video Broadcast Handheld)に関して協力することを発表した。

DVB-Hは携帯電話用のデジタル放送規格で、バッテリー消費を抑えながらも高画質のサービス提供が可能なほか、通話やインターネットを利用中でも受信できるといった特徴がある。

今回の提携では、両社によるDVB-H対応携帯電話を、Nokiaのオープンスタンダードなネットワーク上で利用できるようにすることで互換性を持たせるという。

またSamsung電子とNokiaは、ヨーロッパでDVB-Hによる試験サービスを行う事業者のため、OMA-CASTソリューションを共同でサポートすることとなった。これによりOMA-BCASTサービスを拡大していきたい考えだ。

すでにCBMS-OSF規格に基づいたデジタルテレビ対応の携帯電話を発売した実績があるSamsung電子では、「今回、OMA-BCAST規格の端末を出すことでSamsungユーザーは、柔軟性の高い規格に基づいた端末を選択できる機会となるだろう」と述べている。

「モバイルテレビサービスは、新たなビジネスチャンスを創出するもの」と語る両社。コンテンツプロバイダや放送局、携帯電話メーカーなども含めた大きな波及効果が見込まれ、それだけに今回、普段はライバル同士である両社が手を組むこととなったようだ。