まいど、"相場の福の神"こと藤本です。前回は、「NISAで「投資信託」を買おう!--その(3)安定運用編」として、投資信託で安定運用を行う方法について解説いたしました。

そのポイントを再掲載すると以下の通りです。  

ポイント

  • NISAで安定運用を行う場合、債券に投資する投資信託が対象商品になります

  • 債券は、信用リスク(債券の発行者が元利の支払を続けられなくなるリスク)によって、金利が異なります。また、為替リスクにも注意が必要です

  • 安定運用をするのであれば、先進諸国の債券に投資する投資信託がオススメです

NISAを使って安定運用するには、先進諸国の債券に投資する投資信託がオススメです。

NISAで「株式投資」その(1)

銀行と証券会社

NISAの口座は、銀行、証券会社などの金融機関で口座開設が可能です。しかし、NISA口座で株式投資を行う場合は、株式取引を取り扱っている証券会社に口座開設を行う必要があります。現時点では、NISA口座はお一人様につき1金融機関で1口座しか開設出来ませんので、NISA口座で株式投資を行う可能性がある場合は、是非、証券会社でNISA口座を開設しましょう。

日本株と外国株

やはり、株式と言えば、トヨタ、ソニー、NTTドコモなどの日本の個別銘柄が思いつきますよね。しかし、NISAの対象は日本株だけではありません。外国株も、NISAの対象商品なのです。但し、証券会社によっては、外国株をNISAで取り扱ってない場合もございますので、ご利用の証券会社にお問い合わせください。

ちなみに、藤本の所属しているSBI証券では、米国・中国・韓国・インドネシア・シンガポール・タイ・マレーシア・ロシア・ベトナムの9カ国の外国株を取り扱っています。

外国株については、また別の回に詳しく説明いたしますので、今回は日本株について説明しましょう。

ええっ、NISAで買えない日本株ってあるの?

NISAで投資出来る金額は、1年間に100万円までと決まっています。実は、残念ですがNISAでは単位株が買えない日本株があります。

株式の場合、銘柄ごとに100株または1,000株の投資単位が決まっており(※注記の4銘柄除く)、投資金額は、下記の式できまります。

  • 株価×投資単位=投資金額

現在、3,500銘柄超の上場銘柄が取引可能です。しかし、投資金額が100万円を超える銘柄が約90銘柄あります。図表1が、最低投資金額が100万円以上の時価総額TOP10です。ユニクロのファーストリテイリングや、大手不動産の三菱地所、三井不動産、住友不動産などは、単位株ではNISA口座で投資することは出来ません。

図表1 最低投資金額が100万円以上の時価総額TOP10(2014年4月7日終値基準)

この約90銘柄については、NISAでは単位株では買えないことになってしまいます。しかし、単位株でなく、1株単位で買える単元未満株を取り扱っている会社であれば、若干手数料などが割高になるケースが多い様ですが、購入することが可能です。

ただし、この単元未満株もすべての証券会社がNISA口座で取り扱っている訳ではないので、特に最低投資金額が大きな銘柄への投資を行う可能性のある場合は、事前に調べて、NISAで単元未満株を取り扱っている証券会社を選択するのが良いでしょう。

今回のまとめ

  • NISAで株式投資を行う場合は、証券会社でNISA口座を開設しよう

  • NISA口座での株式投資は、日本株と外国株の2つがあります

  • NISAでの投資金額は100万円まで、最低投資金額の大きい銘柄は単元未満株で買うことが出来ます

次回は、NISAで「株式投資」その(2)です。

※2014年4月8日現在で、売買単位が100株または1,000株以外の4銘柄
【3341】 日本調剤 (東証1部) [売買単位:10株]
【3383】 ノア (名証セントレックス) [売買単位:1株]
【8263】 ダイエー (東証1部)[売買単位:50株]
【4365】 松本油脂製薬 (東証JQスタンダード)[売買単位:500株]

執筆者プロフィール : 藤本 誠之

SBI証券投資調査部 シニアマーケットアナリスト。日本証券アナリスト協会検定会員。自称、「相場の福の神」。関西大学工学部電子工学科卒。日興證券(現SMBC日興証券)入社、個人営業を経て、機関投資家向けのバスケットトレーディング業務に従事。1999年、日興ビーンズ証券設立時より、設立メンバーとして転籍(その後、日興ビーンズ証券はマネックス証券と合併)。2008年7月、マネックス証券から、カブドットコム証券に移籍。2010年12月、トレイダーズ証券に移籍。2011年3月、同社を退職。のちに独立、マーケットアナリストとして活躍。2012年からマネーパートナーズのスタッフとして活動。2013年7月1日より現職。著書に 『ニュースを"半歩"先読みして、儲かる株を見つける方法 』(アスペクト)、『株で儲けるニュースの読み方 相場のプロが教える「先読み&裏読み」の極意』(ソフトバンククリエイティブ)、 『儲けに直結!株価チャートドリル』(成美堂出版)がある。
※ 本コラムで紹介する意見や予測は、筆者個人のものであり、所属する証券会社の意見や予測を表わすものではありません。また、紹介する個別銘柄の売買を勧誘・推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。