東日本電信電話株式会社(NTT東日本)青森支店が2024年8月に実施した、青森ねぶた祭会場におけるネットワークカメラを用いた広域通信の実証実験において、業務用無線機器メーカーのフルノシステムズ(東京都墨田区)がIoT通信基盤の構築で技術協力しました。
■ 映像伝送が可能なIoTネットワークの構築に適したWi-Fi規格
あらゆるモノがインターネットにつながるIoT(モノのインターネット)基盤構築に適した無線LAN通信規格であるIEEE802.11ah (別名:Wi-Fi HaLow™)を活用したカメラ映像の伝送検証において、フルノシステムズのIoTゲートウェイ対応11ahアクセスポイント「ACERA(アセラ) 330」が採用されました。青森ねぶた祭会場の沿道にACERA 330を設置し、沿道の一部をカバーするネットワークを構築して、カメラを活用した混雑状況と人流の観測・分析を実施しました。
NTT東日本 青森支店は、地域の賑わい創出に寄与するため、60年以上にわたり青森ねぶた祭に参加してきました。青森ねぶた祭には毎年100万人を超える人々が訪れるため、安心安全な祭りの運営には、会場の混雑状況や人の流れを正確に把握する必要がありました。NTT東日本 青森支店では、2023年度よりネットワークカメラの映像を用いた混雑状況と人の流れの観測・分析を目的とした実証実験に取り組んでいます。初回となる23年度の検証ではNTTドコモのLTE回線を利用し、ネットワークカメラで沿道の様子を撮影して映像データを送信する実験をおこないましたが、会場の混雑により回線がひっ迫するなどの課題が生じ、改善策を検討していました。そのため24年度の第二回目の検証では、IoT通信基盤構築に適したWi-Fi規格であるIEEE802.11ahを追加して検証することになり、フルノシステムズのACERA 330の活用を決めました。
■ IEEE802.11ah対応のアクセスポイント
青森ねぶた祭の会場では、IoTのネットワーク構築に適した無線LAN通信規格であるIEEE802.11ahに準拠するフルノシステムズのIoTゲートウェイ対応11ahアクセスポイント「ACERA 330」を活用しました。長距離の通信に対応するほか、ネットワークカメラで撮影した映像をリアルタイムで伝送できることが、他のIoT通信規格とは異なる最大の特徴となっています。
■ ビルと沿道にアクセスポイントを設置し11ahネットワークを構築
NTT東日本 青森支店が入居するビルにACERA 330のアクセスポイント親機を設置し、ネットワークのセンターとしての機能を持たせました。これに加えて、沿道の2か所にリピーター(中継機)を設置し、ねぶた祭の会場となる市街地に、数百メートルにおよぶ広域をカバーする無線ネットワーク環境を構築しました。
■ ギガらくカメラで撮影した映像をAI解析
沿道の撮影には、NTT東日本のクラウド型防犯カメラ「ギガらくカメラ」を使用しました。ギガらくカメラはねぶた本体や「ハネト」と呼ばれる踊り手たちとともに運行する照明(投光器)のポールに、ACERA 330(ステーション)とあわせて取り付けられ、映像を撮影・伝送しました。撮影した映像は後日AI解析を施し、沿道の混雑状況と人流を分析して観測データを作成しました。
実証実験の詳細はこちら
https://www.furunosystems.co.jp/experience/2024/10/001734/
ACERA 330の製品情報はこちら
https://www.furunosystems.co.jp/products/musenlan/acera_330/
NTT東日本 青森支店のホームページはこちら
https://www.ntt-east.co.jp/aomori/
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