Windows 11へのビジネスPC更新がピークを迎えるなか、さまざまなソフトウェアのWindows 11対応のためのアップデートや入れ替えなどが課題となっている。移行に伴う対応は膨大な作業である上、多額のコストがかかるため、担当者は様々な問題に頭を悩ませているのではないだろうか。これはソフトウェアのひとつであるメインフレーム用の端末エミュレータについても同様である。
例えば、市場で最も多くの割合を占める純正の端末エミュレータのなかにはバージョンアップのたびに新製品を購入しなければならず、移行のコストを押し上げる要因の1つになっているケースもあるという。コストの最適化が模索されているなか、純正に次ぐ新たな選択肢として注目したいのはサードパーティ製の端末エミュレータだ。国産端末エミュレータで実績No.1*を誇るキヤノンITソリューションズに話を聞いた。
ハードウェアだけじゃない、Windows 11対応で思わぬコスト増を招くPCの入れ替え
Windows 10の延長サポートが2025年10月14日に終了することを受け、企業ではWindows 11へのPC更新がピークを迎えつつある。そんななか、課題になるのが想定外のコスト増についてだ。
Windows 10 からWindows 11へのPC入れ替え作業では、ハードウェアはもちろん、ソフトウェアの入れ替えも必要になる。さらに、ソフトウェアの中には、OSのバージョンアップに伴って、新バージョンへの移行が必須の製品もある。業務プロセスは大きく変わらないのに新バージョンへの移行でライセンスの更新や、保守費用の増額などが、思わぬコスト増を招いているのだ。
そうしたソフトウェアにおけるコスト問題のなかで大きな課題のひとつに、企業の基幹システムであるメインフレーム向けの「端末エミュレータ」も含まれている。国産の端末エミュレータ「TCPLink」を1992年から提供し続けているキヤノンITソリューションズの片桐明男氏は、こう説明する。
「Windows OSのバージョンアップ対応に伴って、既存の端末エミュレータを入れ替えたいという相談が増えています。端末エミュレータは、メインフレームメーカーが純正ソフトウェアを提供していますが、Windowsのバージョンアップにともなって新バージョンを導入したり、新しいライセンスへ更新したりする必要があり、そのコストをどうするか悩まれるお客様が増えています」(片桐氏)
端末エミュレータは利用者のPCそれぞれにインストールして利用するため、企業規模によっては端末エミュレータの更新のみで数千万円規模になることもあるという。こうした移行コストを見直し、純正からTCPLinkのようなサードパーティ製の端末エミュレータを導入する流れが増えてきているのだ。
ITコスト全体の最適化につなげる“ライフサイクル”
近年ではIT関連におけるPCなどのハードウェアや、ソフトウェア等を、導入からリプレイスまで一連の流れで捉える“ライフサイクル”という形で検討する企業が増えている。ライフサイクルという考え方をすることで、コストの最適化がしやすくなり、DXなどの新しい取り組みを行う原資を生み出しやすくなるというわけだ。
こうした流れに対し、TCPLinkでは「TCPLink 継続宣言」という宣言を出しており、“TCPLinkの開発継続”と“お客様サポートの継続”を約束している。その中で、次のバージョンの製品が出た際にも、既存の商品を5年間はサポートする製品のライフサイクルを提供しており、さらに保守契約を締結することでバージョンアップの権利を受けることが可能だ。キヤノンITソリューションズの松山佳史氏はこう話す。
「端末エミュレータの入れ替えは、既存のITインフラ環境を見直すチャンスだと考えています。環境を見直すことで、業務の効率化やセキュリティの強化につながることも期待できます。PC更新と合わせて棚卸しを行うことで、ITコスト全体の削減が可能です。それを原資に、DXなどの企業変革の取り組みにも貢献できるようになります」(松山氏)
TCPLinkは、IBM、富士通、日立、NECの各社メインフレーム、およびIBM i(AS/400)のオンライン端末機能(日本語3270、6680、560/20、ETOS、日本語5250)を提供する端末エミュレータだ。製品ラインナップは、クライアント型の「TCPLink スタンダード」と、サーバー型の「TCPLink Enterprise Server」の2種類を提供している。Windows 11、Windows Server 2022などの最新OSに対応し、Web環境、仮想環境、クラウド環境などで利用が可能だ。そのため、さまざまなITインフラ環境のコスト最適化に貢献できる。
実際、既存製品からTCPLinkへ入れ替えた企業の多くが、イニシャル費用、作業費用、入替後のランニング費用の大幅な削減に成功している。
「あるお客様では、既存製品のライセンス形態がサブスクのみで維持費が高額になることから、TCPLinkに入れ替えました。TCPLinkは、最初に購入費用がかかりますが、導入後は保守費用のみで新バージョンへの移行も無償で実施できます。その結果、作業費用や維持費を含めたトータルコストを抑えながら、安定稼働を実現したのです。5年間のライフサイクルのなかでトータルコストを40%削減した事例もありました」(片桐氏)
「国産」の強みを最大限に生かしたサポート体制でメインフレームの継続利用を支援
TCPLinkの強みはコスト最適化だけに留まらない。国産だからこそ実現できる手厚いサポートを中心に、企業に多くのメリットを提供している。その魅力となるのが、顧客から高く評価され市場シェアNo.1*の実績を達成しているTCPLinkの、自社開発100%だからこその柔軟性、メインフレームとの高い互換性、そして充実したサポート体制である。
顧客の要望をピンポイントで叶えるカスタマイズの提案は、自社開発をしているキヤノンITソリューションズだからこその強みと言えるだろう。
「累計150万ライセンスの実績があり、豊富な導入実績と顧客サポートで高い評価をいただいています。自社で開発・販売を行っているため、要望に沿った柔軟なカスタマイズが可能で、例えばキッティングを効率的に行えるようシリアル番号を入力済みの状態でセットアップするといった対応をしたこともありました」(片桐氏)
続けて松山氏は、TCPLinkは各メインフレームメーカーの純正エミュレータと高い互換性を備えていることに関しても自信のある製品であると強調した。
「高い互換性で純正と同様の機能を提供できるため、スムーズでトラブルのない移行が可能です。ディスプレイセッション、プリンタセッション、ファイル転送機能、データ転送機能、ローカル画面などオンライン端末としての基本機能を提供します。お客様への導入の際には、検証や評価を充分に行なって、互換性に問題ないことを確認し、安心して導入されるケースが多いです」(松山氏)
さらに最大の強みである細やかなサポート体制に関しては、お客様から嬉しい声をいただけたことも多いという。
「お客様のニーズに応じて機能を追加で開発することや、APIを使った他システムとの連携の仕組みをSIサービスとして提供するといった対応が可能です。さらにTCPLink Enterprise Server セキュリティ対応版では、サーバー-クライアント間をTLS暗号化通信に対応するなど、安心してお使いいただける機能を提供します」(片桐氏)
この他にもヘルプデスクからのサポートを通して、ある機能を想定とは異なる活用方法で使用しユーザーの課題を解決するなど、お客様に寄り添った提案を行うことで喜ばれたこともあるという。導入したら終わりではなく、伴走してくれるサポート体制は、TCPLinkの大きな強みといえるだろう。
Windows11移行に伴うビジネスPCリプレイスと合わせた端末エミュレータの入れ替えは、多くの担当者を悩ませる喫緊の課題となっている。しかし、実はコストの最適化やシステムの安定稼働、セキュリティの強化や他システムとの連携性など、さまざまな領域の向上を図る絶好のタイミングでもあるのだ。
端末エミュレータの入れ替えは、新たな取り組みの原資を生むことにもつながる。TCPlinkへ入れ替えることで、業務の見直しや新しいチャレンジに取り組みたいところだ。
*ソフトウェアビジネス新市場 2018年版(富士キメラ総研)より引用。端末エミュレータ市場占有率(金額) 2017年度実績。メインフレームベンダー以外のサードパーティ製品が調査対象。
Windows、Windows Serverは、米国Microsoft Corporationの、米国、日本およびその他の国における登録商標または商標です。 その他記載されている会社名、商品名は各社の登録商標または商標です。
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