先日行われた第10回 教育ITソリューションEXPOもAIやネットワークなどの話題で大変盛り上がった。ここ数年アグレッシブなM&Aの成功で、シェアを業界トップのシスコ、HPE(ヒューレット・パッカード・エンタープライズ)に次いで3位へと伸ばしたエクストリームネットワークスブースについてレポートしたい。

参考:第10回 教育ITソリューションEXPO 開催報告

長いエスカレーターを登って西館の2階、開放感のある広めのブースの壁に、大きく描かれた製品やサービス。エクストリームネットワークスのブースには、国内唯一のダイヤモンドディストリビューターであるアヴネットと、サポートプロバイダーであるNECフィールディングのロゴもあわせて掲げられている。

ブース内で最も目を引くのは間違いなく、ブース中央部に置かれた特設ラックだろう。

ブースを案内していただいたのはエクストリームネットワークス株式会社 エンタープライズ&公共営業本部 部長 山崎 仁氏。まずこの迫力あるラックに収容された無線LANアクセスポイントや無線LANコントローラについて紹介いただいた。

ラック下部にあるのは、小規模から大規模企業向けまで幅広く対応する無線LANコントローラ/音声通信プラットフォームであるRFS4000。これは強固なセキュリティと堅牢なデータ/音声サービスを提供する無線 LAN 通信プラットフォームである。RFS4000の機能は多岐にわたり、Wi-Fi、802.11nによる高速データ接続をサポートしているが、特筆すべきはインストールおよびメンテナンスコストの低減化。これは社内および社外でのモバイル音声/データにおいて、単一のインフラを提供するのが理由だそうだ。統合IPSEC VPN、AAA Radiusサーバー、ステートフル・パケット・インスペクション機能を備えたファイアウォール機能を提供するため、さらなるインフラ購入や、管理負担の軽減になるという。昨今コンプライアンス等にも気を払わざるを得ない企業が多いと思うが、このRFS4000は、PCI、SOX法、HIPAAなどの業界標準への準拠を簡単かつ高効率に行うためのセキュリティ機能を備えているとのこと。

同じくディスプレイされていたのは、無線LANコントローラ NXシリーズ から、NX7510と9610。NXシリーズではWiNG 5という独自アーキテクチャで大量のトラフィックを効率的に処理できるのが特徴で、NX5500では最大512台、NX7500では最大2048台、NX9600では10,240台、VX9000においては25,000台の無線LANアクセスポイントを同時に管理できるそうだ。アーキテクチャの簡略化とコストの低減を実現できる、小規模から大規模まで、広く利用できる無線LANコントローラだ。RFS4000同様のセキュアな構成はそのままに、VoWLANがサポートされているので、コスト効率の高い音声サービスを提供できるのも魅力。サービス/機能は無線LANアクセスポイント側が提供するため、無線LANコントローラを停止させてもサービスには影響を与えないそうだ。

広いブースに大きな実機ディスプレイ。企業ネットワークのエッジからデータセンターまで広範なポートフォリオを有するに至った新生・エクストリームネットワークスの自信とやる気が、のぞき見える。2013年に、アクセス制御技術に強みを持つエンテラシス・ネットワークスを、2016年にはゼブラ・テクノロジーズの無線LAN事業を買収。昨年はアバイアのネットワーク部門とブロケードコミュニケーションズシステムズのイーサネット部門の統合も果たし、シェアを業界トップのシスコ、HPE(ヒューレット・パッカード・エンタープライズ)に次いで3位へと伸ばした。壁におおきく描かれた日本地図には、パートナー企業であるNECフィールディングのサポートサービスの拠点数が掲載されていた。顧客満足度調査No.1というこの体制はまさに、日本への強いコミットメントの表れであろう。

その強みをソリューションの形でみせるブース設計も“そこここ”で見られた。屋外用のAPがディスプレイされる横には大きなスクリーンが設置され、Wi-Fiを経由して、49台の端末に遅延なく同時伝送できるシステムのデモ映像が流れている。学校の校外学習や、離れた場所でのサテライト授業などにも適切だと注目を集めているらしい。まるでアニメーションでも見ているかのようだが、実際に撮影したものだという。Wi-Fiを経由してこの速度と精度なのか、と説明に驚きの声が上がっていた。

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また、もう一つ注目を集めていたのが、事例の映像である。アメリカで抜群の人気を誇るNFLで、同社の技術が利用されているという実例の紹介だ。

エクストリーム ネットワークスは、2012年以来、NFLの公式Wi-Fiソリューションプロバイダである。12のスタジアムではWi-Fiアナリティクスも導入され、それにより観戦中の利用者のモバイル・エンゲージメント状況を解析することもできるそうだ。ブログでは過去5年の集積がインフォグラフィックで一瞥できるなどわかりやすく紹介されているので、ぜひご一読いただきたい。

参考:エクストリームネットワークス ブログ

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NFLが集客のためにはじめたネット環境の整備がプラスに働き、狙い通りにファンが増える中、いまやスタジアム内で16.31 TBのデータがネットワーク上を流れ、ソーシャルメディアのデータは2.6 TBにのぼるともいう。とすれば、そのデータを分析することでさらなるビジネスが生まれたのは当然ともいえる。ここで紹介された実例は、ネット広告。巨大なデータから、利用されているアプリ、利用状況などを、利用しているユーザ属性とマッピングすることで、最も効果的なタイミングで最適化されたネット広告の配信が行われたのが、その最たる例だ。いまやWi-Fiは、単なる通信手段にとどまらず、データの宝庫としてあらたな収益チャンネルとしての注目を集め始めているという。

日本も2020年のオリンピックやいわずもがなのIoT需要の高まりで、ますますネットワーク整備が求められ、データは増大し続けている。今回レポートしたエクストリームネットワークスのブース展示は、現在と同等、もしくははそれ以上の急カーブで躍進するWi-Fiの可能性をビジネス活用という視点から再認識する、まさに好機ではないのだろうか。そんな予測とそれに対応できるという同社の自信がまさに、のぞき見える展示だった。前述したブログにもあったように、「Wi-Fiを単なるサービス提供ではなく、新たなビジネスのタネを見つけ、実現するためのツールへと変貌させていくにはどうするべきか、その検討を開始する良い機会」は、“遠くの誰かの話”ではもはやないのかもしれない。

関連情報


エクストリームネットワークス ウェブサイト


エクストリームネットワークス プレスリリース「エクストリーム ネットワークス、5年連続で第52回スーパーボウルのオフィシャルWi-Fiアナリティクス・プロバイダに」


アヴネット ウェブサイト


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