
Intel Inside® 飛躍的な生産性を
インテル® Xeon® プロセッサー搭載
HPE Apollo System
日本ヒューレット・パッカードは、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)、ビッグデータ、ディープラーニング、IoTの最前線を紹介する「スケールアウト ソリューション フォーラム 2016」を5月19日に開催した。東京・渋谷ヒカリエホールを埋め尽くした来場者が注目した「基調講演」「特別事例講演」の模様をお届けしよう。
ITはビジネスそのものであり、競争優位の決め手である
冒頭、挨拶に立った日本ヒューレット・パッカード 執行役員 エンタープライズグループ事業統括 サーバー事業統括本部長の大月剛氏は、「データセンター向けラック型・ブレード型・高密度型サーバーにおいて、ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE)は日本で12年連続、ワールドワイドでは14年連続トップシェアを獲得している」と、HPCとビッグデータ分野における存在感をアピールした。
続いて、米HPEで HPCおよびビッグデータ & IoTサーバー分野をリードするクレイグ・ヤマサキ氏が、「世界のHPC・ビッグデータ・IoT市場に向けたHPEの戦略」と題して基調講演を行った。ヤマサキ氏は、インテル® Xeon® E5 v3/v4製品ファミリー搭載の高密度型サーバー「HPE Apollo System」の開発責任者でもある。
「いま、最もエキサイティングで大きな変化が進行中だ。かつてITは、ビジネスをサポートする位置付けだったが、今やITはビジネスそのもの。迅速な意思決定とそれを可能にするデータ活用が、競争優位の決め手になる」と強調。「HPEは、データ指向経営を推進するすべての企業に究極のパフォーマンスを提供できる。最先端のハードウェアこそHPEのコアテクノロジーだ」とヤマサキ氏は話し、HPE Apollo Systemを紹介した。
世界のHPC向けサーバーの実に「3台に1台以上」がHPE製*である。HPE Apollo Systemはその主軸となる高密度型サーバー製品ファミリであり、ラックあたり最高レベルのパフォーマンスと効率性を追求したスケールアウトシステムだ。ユニークなモジュール型デザインと最新の配電・冷却テクノロジーを採用し、電力・冷却・スペースのすべてにおいて業界トップクラスの効率性を達成している。
HPE Apollo Systemは、HPC、IoT、ビッグデータ解析、ディープラーニングなど、多様なワークロードに最適化されたラインアップから目的や規模に応じて選択可能だ。常温水冷方式を採用したHPCプラットフォーム、ラックあたりの計算性能を最大化した超高密度サーバー、GPUを最大8基搭載可能な2Uサーバー、並列ファイルシステムに最適化した高密度サーバー、Hadoopやオブジェクトストレージに最適な高密度ストレージサーバーなど、業界トップクラスのラインアップを誇る。
HPE Apollo Systemが採用するインテル® Xeon® E5 v3製品ファミリーは、前世代製品と比べて最大3倍の性能向上を実現し、世界最高水準の消費電力効率、さらにセキュリティー面での強化など、多くの機能強化を実現している。
ヤマサキ氏は、「顧客のHPEへの期待は、計算性能、スケーラビリティ、効率性や投資対効果、そのすべてにおいて“究極のパフォーマンス”を提供することだ。私たちは、HPE Apollo Systemを中核に、業界を代表するパートナー企業と強固なエコシステムを築いている。業界トップクラスのソリューションを提供できる理由はここにある」と自信を示した。
*出典:IDC “HPC Market Leader Takes Aim at Big Compute–Big Data Convergence” 2016/4/4
HVDC給電と常温水冷サーバーによる、次世代HPC基盤への挑戦
特別事例講演「日米合作スパコン『Hikari』の全貌:ソーラーパワー、HVDC給電、常温水冷サーバーHPE Apollo 8000で実現する次世代HPC基盤」では、冒頭、日本ヒューレット・パッカードの畑崎隆雄氏が次のように問題を提起した。
「現在、データセンターの1ラックあたりの消費電力は平均7kWといわれているが、10年後には50kWに達するとの予測もある。現時点でも、高密度サーバーを1ラックに6シャーシ収容すると29kWに及ぶ。次世代HPC基盤においては、電力問題の解決が重要なテーマになるのは間違いない。いかに電力をムダなく使うか、いかに効率よく機器を冷やすか、どうやって廃熱を再利用するかを含めシステム全体での見直しが必要だ」
続いて登壇したNTTファシリティーズ エネルギー事業本部 技術部長の廣瀬圭一氏は、「IT機器の高発熱密度化は、技術的ハードルは高いが解決すべき重要なテーマ」との認識を示した上で、「NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)からの受託事業として、米テキサス大学と協力したデータセンターの省エネルギー実証事業を推進している。『高電圧直流(HVDC)給電システム技術』の普及がその狙い」と話した。
この「Hikariプロジェクト」では、テキサス大学オースチン校の「先端コンピュータセンター(TACC)」に500kW級の大容量HVDC電源装置、太陽光発電システム、リチウムイオン電池を組み合わせた直流給電システムを構築し、常温水冷方式の高密度サーバーシステム「HPE Apollo 8000」を稼働させてシステム全体の省エネルギー効果を測定・評価し最適化を目指す。
「サーバーをはじめ大半のIT機器は直流(DC)で稼働するが、一般にはUPSを介して交流(AC)で給電される。しかし、AC/DC変換・DC/AC変換を繰り返すほど電力ロスが大きくなる。これに対して、HVDC給電システムでは変換が最小限で済むためロスを抑制でき、消費電力の削減に大きく寄与する。直流で発電する太陽光発電システムとの親和性も高い」(廣瀬氏)
NTTファシリティーズが提供したHVDC給電システムの出力電圧は380Vである。これは、直流380Vが世界的な潮流になりつつあることを受けたものだ。NTTグループとしても、自社のデータセンターや通信ビルへの導入を推進している。
「次世代HPC基盤の消費電力を抑制するためには、電源、サーバーなどのIT機器、空調や照明設備をトータルでバランスよく改善しなければならない。NTTファシリティーズのHVDC給電システムとHPE Apollo 8000を融合した『Hikariプロジェクト』は、消費電力量15%削減、電力設備スペース50%削減、給電信頼度10倍向上の達成を目指す」と廣瀬氏は力を込めた。
常温水冷方式の高密度サーバーシステム「HPE Apollo 8000」
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ヒューレット・パッカード エンタープライズ |
廣瀬氏に招かれてステージに上がったヒューレット・パッカード エンタープライズのサミー・リー・ジマーマン氏は、「Hikariプロジェクト」のコンピュート領域を担う、インテル® Xeon® E5 v3/v4製品ファミリー搭載・常温水冷方式の高密度サーバーシステム「HPE Apollo 8000」を紹介した。
「次世代HPC基盤において消費電力を抑えるためには2つの視点が重要になる。ひとつは、システムの稼働以外で使う電力のロスを解消することだが、これは『HVDC給電システム』が最適な解決をもたらすだろう。もうひとつはシステム稼働時に発生する熱を上手に冷やすことだ。『HPE Apollo 8000』は、常温水冷方式によりサーバーの熱問題をシンプルに解決できる」(ジマーマン氏)
HPE Apollo 8000は、いわば「水冷ラックと高密度サーバーを一体化させたスパコン」である。1ラックあたり144台の計算ノード(2ソケットサーバー)を集約し、一般的なHPCシステムの4倍という高密度を実現している。水冷ラックは外気と遮断された密閉式で、常温水を使って、最も熱を発生するCPU/メモリ/GPUを効率よく冷やす。強制的に冷却水を作らないためチラーの電力が不要なこと、回収した熱を再利用できることが大きな特長だ。
ジマーマン氏は、「Hikariプロジェクトでは432ノードのHPE Apollo 8000が導入され、太陽光発電による直流給電で稼働する。400TFLOPS以上という高い計算性能を発揮する計画だ。常温水冷のHPE Apollo 8000は同じハードウェア構成の空冷システムとの比較で、20%のパフォーマンス向上を実証した」と話し、水冷スーパーコンピューティングにおけるHPEの最先端テクノロジーをアピールした。
再び壇上に上がった廣瀬氏は、「Hikariプロジェクトでは、IT機器から空調設備・照明器具までをHVDCに対応させた。HVDC給電システムのトータルソリューションをまさに体感できる。エネルギー効率、環境負荷、信頼性などの成果については、国内外のフォーラムや学会で積極的に発表していきたい」と話して講演を締めくくった。
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