第1回:NTT西日本グループへの経験を生かしたスマートデバイス活用への取り組み
第2回:グループ一丸となったスマートデバイス活用のステップ
第3回:ワークスタイル変革を成功させるためのスマートデバイスの活用のポイント
ビジネスに更なるスピードが求められるとともに、あらゆる業務においてITの利活用が欠かせなくなった現在、日本企業の間でもワークスタイル変革を目指したスマートデバイスの導入が本格化しつつある。しかしながら、セキュリティやコスト、社員のリテラシーや組織文化などといった問題から、スマートデバイスの導入に二の足を踏んでしまったり、導入はしたものの十分に活用できなかったりといった企業が多いのも事実だ。そこで本連載では、自社で提供しているソリューションを自ら利用しながら、スマートデバイスを活用したワークスタイル変革にグループをあげて取り組んでいるNTTネオメイトの事例を追うことで、多くの企業にとって参考となるような次世代ワークスタイル実現のための筋道を示したい。
グループでの運用実績を生かしワークスタイル変革に挑む
NTT西日本が100%出資するグループ会社NTTネオメイトは、同グループの情報流通基幹ネットワークのオペレーションと、開発やメンテナンスで培った技術力をベースに、ビジネス戦略を支える様々なITソリューションを提案・提供している。大阪市に本社を置く同社の社員数は約6,100名で、その扱う製品・サービスは、ネットワーク、セキュリティ、仮想化、CRM・コールセンター、アプリケーション開発、業務支援、自治体向きシステムなど、多岐にわたっている。
そんな同社によるワークスタイル変革の取り組みは、自社を含むNTT西日本グループへの仮想デスクトップ導入に端を発する。非常に厳しいセキュリティガイドラインを有する同グループにおいて、それぞれの企業が場所や時間の制約を受けずに業務を行えるよう、グループ内でトータル35,000台にも及ぶ仮想デスクトップ端末の導入・運用を実現。そしてその実績をベースにサービス化を手がけ、現在では顧客企業を含めて50,000台もの仮想デスクトップ端末を運用しているのである。
こうして当初は仮想デスクトップPCのためのサービス提供を中心としていたものの、在宅勤務や出張・外出時のスマートデバイスの利用など、ユーザーの便利さを追求していくとPCだけでは十分とは言えない面も出てきた。そこで現在、スマートデバイスをビジネスに最大限活用するためのサービスラインナップの拡充を進めている。
自社、グループ企業、顧客の声からサービスラインナップを開発
このように、自社やグループ企業、そして顧客企業での利用実態を踏まえて開発したサービスの1つが、「AQStage セキュアルック」だ。同サービスは、専用アプリを利用することで、外出先から社内のメールやスケジュールなど社内の情報を、スマートフォンやタブレットでリアルタイムかつセキュアに閲覧できる。同社では以前より携帯電話向けにセキュアな環境でメールが閲覧できるサービスを提供していたが、3年前にスマートフォンを使用するためのガイドラインをグループで採用したのと合わせ、新たなサービスとして提供することとなったのである。新たなセキュリティガイドラインの策定に当たっては、NTT西日本と協力しながら、その内容に新しいサービスが抵触しないかなど、厳密に審議しながら進めていった。
同社のプラットフォームサービス推進部 ビジネスクラウド部門 サービス戦略担当 川崎麻里子氏は、「一般的によくあるケースとして、社員が独自に会社のメールをスマートフォンやタブレットに転送してしまうといったものがありますが、それだと不便な面も多いうえ、セキュリティ上も問題があります。そこで、当社やNTT西日本グループに限らず、多くの組織でセキュリティを担保しながら気軽にメールを見られるようにと、セキュアルックを開発することになりました」と当時を振り返る。
また、スマートデバイスを統合的に管理し、セキュリティと利便性を両立させることが可能なサービスとして「AQStage スマートデバイス管理 by AirWatch」も新たに提供することとなる。NTTネオメイトの営業スタッフはかつて、仮想デスクトップPCを使って顧客への説明などを行っていたが、素早く端末を立ち上げて顧客に資料を見せるためにはタブレットの方が向いているのでは、という声が現場より数多く寄せられていた。そこで、「デバイス」「アプリケーション」「メール」「コンテンツ」を統合管理することで、従来のMDMでは防ぎきれなかった情報漏えいのリスクを低減することができるソリューションとして、スマートデバイス管理 by AirWatchを開発したのである。
「BYODで課題となるのが、多種多様な機種への対応です。どのデバイスやOSであっても、セキュリティを確保しつつ共通のアプリケーションを使えるようにすることが求められるわけです。スマートデバイス管理 by AirWatchを開発したことによって、iOS、Android、Windowsといった、プラットフォームを問わず、公開アプリケーションや自社開発アプリケーションを安全に利用することが可能になりました」(川崎氏)
自社の経験をベースに、顧客に最適な選択肢を示す
このようにNTTネオメイトでは、自社やグループ各社のニーズを取り入れるばかりでなく、より多様な企業におけるユースケースを想定しながら、スマートデバイス活用のためのサービスを実現させてきた。仮想デスクトップと同様の環境が、より低コストで気軽に手に入れられるよう、仮想化した手元のデバイスへと画面配信を行うサービス「AQStage 仮想スマートデバイス by remotium」も、その1つだ。こうしてラインアップを充実することで、顧客のニーズに合わせて、セキュアなスマートデバイスの業務導入やBYODによるコスト削減を実現できるようにしているのである。
同社プラットフォームサービス推進部 ビジネスクラウド部門 サービス戦略担当の能田雄規氏は次のようにコメントする。「一般的には企業の規模が大きくなるほどセキュリティ要件も厳しくなります。そのような企業では、スマートデバイスを活用することのメリットは十分にわかってはいるものの、セキュリティ面の不安から導入を決断できないといったケースも多々見受けられます。なので、お客様ごとの要件に合わせた最適な選択肢を示せるよう、我々自身の経験に基づいて、判断に必要となる情報提供などを行うようにしているのです」
では、同社でのスマートデバイスの具体的な活用シーンや、ワークスタイル変革の取り組み体制はどうなっているのだろうか──これらの点については、次回に詳しく紹介することにしよう。
第1回:NTT西日本グループへの経験を生かしたスマートデバイス活用への取り組み
第2回:グループ一丸となったスマートデバイス活用のステップ
第3回:ワークスタイル変革を成功させるためのスマートデバイスの活用のポイント
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