総務省でいわゆる「周波数オークション」の導入に向けた議論が進められていましたが、その結果、今後5Gでの割り当ての主流となるミリ波などの割り当てに際してのみ、周波数オークションを選択できるようにするという方針が打ち出されています。なぜ、周波数オークションの導入が限られた周波数帯のみとなったのでしょうか。
周波数オークションは一部の帯域に限定
電波の周波数免許をオークションで落札する、いわゆる「周波数オークション」。
すでに、諸外国では導入されているものの、日本では導入がなされてこなかったことから、総務省が2021年に「新たな携帯電話用周波数の割当方式に関する検討会」という有識者会議を開催し、導入に向けた議論が進められていました。
周波数オークションはある意味、高いお金を出せば周波数免許が手に入る非常に分かりやすい仕組みなのですが、一方で携帯電話会社からしてみれば免許取得にお金がかかり予算不足でネットワーク整備が進められなくなる、資本力のある携帯電話会社が免許を買い占めてしまうなど、デメリットも少なからずあります。
それゆえ、議論の中では携帯電話会社によって導入の賛否が大きく分かれ、どのような方向性で取りまとめがなされるのかが注目されていました。