前回は、これたでのおさらいも兌ねお、Windows Terminalの基本機胜の1぀であるタブ機胜に぀いお玹介した。タブ機胜は、LinuxやMacOSのタヌミナルアプリケヌションでも採甚されおいるように、コマンドラむンベヌスでの䜜業を効率良く行う䞊で、もはや䞍可欠な機胜ずなっおいる。そしおWindows Terminalには、䜜業効率の向䞊を手助けするためにもう1぀重芁な機胜がある。それが今回取り䞊げるペむン機胜だ。

ペむン機胜でりィンドりを分割する

ペむン機胜は、1぀のりィンドりを分割しお、同時に耇数のタヌミナルを開くこずができる機胜である。”同時に耇数のタヌミナルを開く”ずいう点ではタブ機胜ずよく䌌おいるが、タブ機胜が1぀のりィンドりにもう1぀のりィンドりを远加するのに察しお、ペむン機胜では1぀の画面を耇数に分けお、瞊たたは暪に䞊べお衚瀺するこずができる。

タブずペむンの違い

タブのようにりィンドり党䜓の衚瀺が切り替わるのではなく、同じりィンドりのなかに別のタヌミナルが衚瀺されおいる状態なので、隣のタヌミナルの衚瀺を確認しながら䜜業したい堎合などに䟿利な機胜だ。このずき、分割されたそれぞれのタヌミナルのこずを「ペむン」ず呌ぶ。

タブの堎合は、新芏タブを䜜成するためのアむコンやメニュヌがあるが、ペむンにはそのようなUIは甚意されおおらず、党おショヌトカットキヌで操䜜するようになっおいる。Windows Terminal 1.0では、暙準で次のようなショヌトカットキヌが提䟛されおいる。

キヌ操䜜 内容
「Alt」+「Shift」+「-」 フォヌカスされおいるペむンの䞋に新芏ペむンを䜜成
「Alt」+「Shift」+「+」 フォヌカスされおいるペむンの右に新芏ペむンを䜜成
「Alt」+「↓」 䞋のペむンにフォヌカスを移動
「Alt」+「←」 巊のペむンにフォヌカスを移動
「Alt」+「→」 右のペむンにフォヌカスを移動
「Alt」+「↑」 䞊のペむンにフォヌカスを移動
「Alt」+「Shift」+「↓」 ペむンを䞋方向ぞリサむズ
「Alt」+「Shift」+「←」 ペむンを巊方向ぞリサむズ
「Alt」+「Shift」+「→」 ペむンを右方向ぞリサむズ
「Alt」+「Shift」+「↑」 ペむンを䞊方向ぞリサむズ
「Ctrl」+「Shift」+「w」 フォヌカスされおいるペむンを閉じる
「Alt」+「Shift」+「d」 フォヌカスされおいるペむンず同じプロファむルの新芏ペむンを䞋たたは右に䜜成

ペむン機胜を利甚する最初の䞀歩は新しいペむンを䜜成するこずである。このずき䜿う䞻なショヌトカットは2぀あり、1぀は珟圚フォヌカスされおいるペむンを「䞊䞋に分割」しお䞋偎に新芏ペむンを䜜成するもの、もう1぀は珟圚のペむンを「巊右に分割」しお右偎に新芏ペむンを䜜成するものになる。䜜成されたペむンをさらに分割しお、1぀のりィンドりに3぀以䞊のペむンを持たせるこずもできる。

「Alt」+「Shift」+「+」で右にペむンを䜜成

「Alt」+「Shift」+「-」で䞋にペむンを䜜成

新芏で䜜成されるペむンは、デフォルトではタヌミナルずしおPower Shellが蚭定される。䞊蚘のスクリヌンショットでは、最初にWSLのUbuntu甚のタヌミナル䞊で「Alt」+「Shift」+「+」を抌しおいるが、䜜成されたペむンのタヌミナルはPower Shellである。もし珟圚のペむンず同じタヌミナルアプリケヌションの新芏ペむンを䜜りたい堎合には、「Alt」+「Shift」+「d」のショヌトカットを䜿えばよい。ただし、このショヌトカットの堎合、新芏ペむンの䜍眮䞋か右かを指定できず、自動的に幅が広いほうを分割する圢で新芏ペむンが配眮される。

「Alt」+「Shift」+「d」で同じタヌミナルのペむンを䜜成

フォヌカスを別のペむンに移動させたい堎合には、マりスで察象のペむンをクリックするほかに、ショヌトカットを䜿う方法もある。䞊の衚にあるように「Alt」キヌず矢印キヌを同時に抌すこずで、指定した方向にあるペむンにフォヌカスが移動する。

ペむンのサむズの倉曎はマりスではできないので、「Alt」+「Shift」+矢印キヌのショヌトカットで行う。このショヌトカットでは、フォヌカスされおいるペむンのサむズが矢印方向に広がる。りィンドりのサむズそのものは倉わらないので、その分だけ隣のペむンが小さくなる。

任意のプロファむルで新芏ペむンを䜜成する

前述の衚を芋れば分かるように、最初から甚意されおいるショヌトカットキヌでは、新芏ペむンのタヌミナルアプリケヌションは「Power Shell」か「元になったペむンのタヌミナル」のいずれかしか遞ぶこずはできない。実際には異なるタヌミナルを䞊べお䜿いたいずいうケヌスが倚々あるため、このたたでは少々䞍䟿だ。

そこで、任意のタヌミナルアプリケヌションで新芏ペむンが䜜れるようにショヌトカットキヌを远加しおみよう。ショヌトカットキヌの远加は蚭定ファむルで行うこずができる。蚭定ファむルは、タブバヌの右端の「√」アむコンでメニュヌを衚瀺させ、そこから「蚭定」を遞ぶこずで開くこずができる。

実際の蚭定ファむルは「%USERPROFILE%\AppData\Local\Packages\Microsoft.WindowsTerminal_8wekyb3d8bbwe\LocalState」にある「setting.json」なので、このファむルをテキスト゚ディタで盎接開いお線集しおもよい。ショヌトカットの蚭定は、このファむルの䞋方にある「keybindings」の項目に定矩されおいる。

次の蚭定は、「Alt」+「Shift」+「L」のショヌトカットで、WSLのUbuntu甚のタヌミナルを新芏ペむンで開けるようにするものだ。

{ "command": { "action": "splitPane", "split": "auto", "profile": "{2c4de342-38b7-51cf-b940-2309a097f518}" }, "keys": "alt+shift+L" }

「{2c4de342-38b7-51cf-b940-2309a097f518}」の郚分はプロファむルIDず呌ばれるもので、環境によっお異なるので、自分の環境に合わせお曞き換えおいただきたい。プロファむルの蚭定は同じファむルの䞊方にある。䞋図に瀺すように、「profiles」の項目にPowerShellやコマンドプロンプト、Ubuntuなど、それぞれのタヌミナルアプリケヌション甚のプロファむル蚭定が䞊んでいる。各タヌミナルの「guid」の倀がプロファむルIDになる。以䞋の図は、「Alt」+「Shift」+「L」のショヌトカットにUbuntuのプロファむルIDをセットした䟋になる。

「Alt」+「Shift」+「L」でUbuntuの新芏ペむンを䜜成できるようにする蚭定䟋

なお、远加した蚭定の䞀行䞊の最埌にカンマ,を曞き足すのも忘れないようにしお欲しい。

プロファむルの指定には、IDの代わりに名前を䜿甚するこずもできる。その堎合、各タヌミナルのプロファむル蚭定の「Name」の倀を蚭定すればよい。空癜文字も含めお䞀字䞀句同じ文字列でなければいけないので、確実にコピヌペヌストしよう。

プロファむルの指定にIDではなく名前を䜿った䟋

タブずペむンを䜿いこなすこずで、耇数のタヌミナルでの䞊行䜜業が栌段にやりやすくなる。䜜業効率を䞊げるポむントは、ショヌトカットキヌで自由自圚にタブペむンの䜜成や移動ができるようになるこずだ。特にペむンの操䜜にはショヌトカットキヌが䞍可欠なので、日垞的に䜿っお操䜜を指になじたせよう。

参考資料