ソリトンシステムズは10月31日、同社が開発・販売するモバイル映像伝送装置「Smart-telecaster Zao-S」(スマートテレキャスター ザオーエス。以下、Zao-S)を、東京海上日動火災保険が導入したと発表した。

Zao-Sは、LTEなどのモバイル回線を使って、高品質な映像をリアルタイムで伝送するH.265ハードウェアエンコーダ。ソリトンシステムズ独自の伝送技術「RASCOW(Real-time Auto Speed Control based-on Waterway model)」により、揺らぎの大きいモバイル回線上でも、遅延が少なく安定した映像を送信できる点を特長とする。

東京海上日動では、海外で大規模災害が発生した際、現地調査や報告書の作成・確認などを行うため、保険金の支払処理までに時間がかかることが課題となっていた。

Zao-Sの導入によって、日本で現地の様子をリアルタイムに映像で確認しながら損害状況を把握することが可能となった。これにより、確認作業の手間と時間を大幅に削減し、被害規模に応じたリモートでの査定体制を構築できるとしている。

同社は今後、港などにおける大規模事故発生時の損害調査や事故削減コンサルティング支援、国内の広域災害発生時においてもZao-Sを活用することを検討中だという。