先日、無料で利用できる容量を大幅に増量して話題を呼んだ、マイクロソフトのオンラインストレージ「OneDrive」。WindowsやInternet Explorerを提供しているマイクロソフトのオンラインストレージということで、すでに利用している人も多いであろう。初回となる今回は、OneDriveを取り上げることにしたい。
無料で最大23GBまで利用可能
「OneDrive」は少し前まで「SkyDrive」という名前で提供されていたため、こちらの名前で覚えているという人もいるだろう。無料で利用できる容量も多く、特にビジネス利用に向いたサービスだ。
まずは、容量などの基本的な部分を紹介しよう。
OneDrive(2014年11月現在)
無料プラン:あり |
無料容量:15GB |
有料プラン:月額190円(容量100GB)、月額380円(容量200GB) |
スマートフォン用公式アプリ:あり |
アカウント:Microsoftアカウント |
容量の追加は有料で購入する以外に、スマートフォンなどでカメラロールと連携させることで得られるボーナスと、友達の紹介によって得られるボーナスがある。カメラロールのボーナスは3GBで、友人の紹介は1人紹介するごとに0.5GB追加され、最大5GBまで増やすことが可能だ。つまり最大、無料で23GB利用できるということになる。
利用にあたってはMicrosoftアカウントが必要だ。これは無料で簡単に取得できるし、PCのログオンやメッセンジャーなど、別のサービスで利用しているものがあれば、それをそのまま流用できる。
「Office 365」ユーザーなら1TBを無料で使える
OneDriveを利用開始する前に確認できる料金表では「1TB 6.99ドル/月 Office 365を含む」とある。残念ながら、これは現時点では日本で利用できないプランだ。これは、マイクロソフトが海外で提供している、Office 365の最もコンパクトなライセンス「Office 365 Personal」を利用した場合の金額で、同じプランが日本では提供されていないのだ。
しかし、Office 365を利用するとOneDriveの容量がついてくる、という制度自体は日本でも提供されている。日本の場合、2台のPCと2台のタブレット、2台のスマートフォンで利用できる「Office 365 Solo」が最もコンパクトなパッケージであり、月額1274円または年額1万2744円で利用できる。このユーザーはOneDriveで1TBを利用可能だ。
また、Office PremiumなどがインストールされているPCでOffice 365へ乗り換える場合は年間6264円で利用できるが、この場合も1TBのOneDriveの容量がついてくる。手持ちのOfficeをアップグレードしたいと考えているならば、よい選択肢になる。
もちろん、ビジネス向けのパッケージ「Office 365 Business Essentials」や「Office 365 Business」、「Office 365 Business Premium」でも、1TBのOneDriveの容量は提供される。組織単位で導入を考えた時、Office 365を使えばそのデータの保存領域まで提供されるというのはわかりやすい。
ブラウザからMicrosoft Officeのファイルを編集可能
そして、OneDriveの最大の特徴は、Microsoft Officeとの連携が強いことだ。WordやExcelなどで作ったドキュメントをブラウザ上で表示・編集できるのだが、その際の表示が通常のデスクトップ版を利用している時とほぼ同じだ。互換製品ではありがちな、「罫線の太さが変わる」「配置が崩れる」といった問題もない。もちろん、編集したドキュメントをデスクトップ版で開いた時も違和感はない。
また、Wordの校正機能やコメント機能を業務で利用していることも多いだろうが、これもブラウザ上で無理なく確認できる。当然のことながら、これはデスクトップ版のOfficeを所有していなくても利用可能だ。外出先などでOfficeの入っていないPCを一時的に使いたい場合などにも便利だろう。タブレットやスマートフォンからのOfficeファイル閲覧・編集にも対応している。
WordやExcelのオンライン版だけでなく、マイクロソフトの提供している各種オンラインサービスとも統合されており、メニューから簡単にそれらが利用できるというのも便利なポイントだ。
OneDriveでできることはもっとたくさんある。よって、次回も、OneDriveを取り上げることにしたい。