この連載は「MSDNの歩き方」というタイトルだが、実際には毎回のようにテーマを決めて、関連があるコンテンツに直接リンクする形で構成してきている。

こうすれば、キャッチーな内容を持つコンテンツ、タイムリーな内容を持つコンテンツにストレートにアクセスできて便利なのだが、その反面、すべてのコンテンツを網羅するわけには行かなくなってしまう。

そこで今回はちょっと趣向を変えて、「歩き方」というタイトルに合わせて(?)MSDNオンラインのナビゲーションについて書いてみようと思う。

基本的な考え方は「上から下」

MSDNオンラインの画面構成は、画面上部に主要な記事カテゴリの一覧を並べるようになっている。具体的にいうと、以下の通りである。

  • ホーム
  • ライブラリ
  • スキルアップ
  • Code Recipe
  • ダウンロード
  • サポート
  • コミュニティ
  • フォーラム
  • MSDNサイトマップ

これらのカテゴリのいずれかをクリックすると、そのカテゴリの下位に属するサブカテゴリが、カテゴリ一覧の下に現れる形が基本である。例えば、「ホーム」をクリックした場合、サブカテゴリとして現れる内容は以下の通りである。

  • はじめに
  • 評価版
  • ダウンロード
  • ニュースレター
  • MSDNサブスクリプション
  • RSSフィード
  • ご意見、ご要望
  • ンテンツ利用ガイド
  • MSDN検索術

MSDNオンラインの画面最上段に並んでいるカテゴリ一覧。「ホーム」をクリックした時に現れるサブカテゴリ一覧はその下になる。サブカテゴリの内容は、カテゴリごとに異なる

まとめると、「上段のカテゴリ一覧からその下のサブカテゴリ一覧に」という、いわば「上から下に」という構成でたどる仕組みである。コンテンツの階層構造も、トップページを頂点とする階層構造になっているから、ちゃんと符合している。

ただし、すべてのカテゴリにこの原則が当てはまるわけではなく、原則から外れているものもある。例えば、「ライブラリ」にはサブカテゴリに属するものがなく、いきなりMSDNライブラリの画面が現れる。そこから先は画面左側のツリー構造、あるいは同内容の分類項目一覧(どういう形で操作するかは表示形式の選択によって異なる。第61回を参照)に頼ることになる。

コンテンツによって、収録している記事の構成や内容や階層の深さに違いがあるので、杓子定規にすべて同一デザインで押し切るのではなくて、場面によって最適と思われる形態を使い分けているわけだ。

同じことは、個々のコンテンツの画面デザインにも言える。例えば、多数が存在するデベロッパーセンターは、旧来のデザインをそのまま残しているコンテンツもあれば、ステップ・バイ・ステップ方式のデザイン(第8回を参照)を取り入れてリニューアルしたコンテンツもある。

Windows Phoneデベロッパーセンターやハードウェアデベロッパーセンターのように、他のデベロッパーセンターとは趣向が違うデザインになっているものもある。これは、対象の違いが想定ユーザーの違い、ひいてはデザインの違いにつながっているのではないかと推察される。

旧来のデザインをそのまま残しているデベロッパーセンターの例(Windows Mobileデベロッパーセンター)

現時点での基本といえる、ステップ・バイ・ステップ方式のデザインを取り入れたデベロッパーセンターの例(Windowsデベロッパーセンター)

Windows Phoneデベロッパーセンターのように、他のデベロッパーセンターとはテイストを変えているケースもある

「MSDNオンライン全体を通じて、デザインや操作性に統一感を持たせるべき」という考え方にも理はあるが、一方で、「場面や内容や対象ユーザーに応じて、最適なデザインを取り入れるべき」という考え方にも理がある。

当然、MSDNオンラインの製作担当者は双方の考え方を頭に入れたうえで、最適な落としどころを模索しながらサイトを設計・製作しているのだろう。要は、必要とする情報に迅速にアクセスできれば良いのである。

迷子になったら?

コンテンツごとに、「ホーム > カテゴリ > サブカテゴリ」といった具合に「現在位置」を画面上部に表示するのは、Webサイトのナビゲーション性を高めるためのお約束であり、MSDNオンラインもこれに則っている。それでも迷子になってしまうかもしれないし、「現在位置」の表示を見落としてしまうかもしれない。

「とにかく、パッとトップ画面に戻りたい」ということであれば、画面上部に表示している「MSDNロゴ」をクリックするとMSDNオンラインのトップページ(ホーム)に戻れるようになっている。なお、「ホーム」はカテゴリごとのトップに移動する場合もあるので、「MSDNロゴ」をクリックするほうが確実だ。

「MSDNロゴ」を見つけてクリックすれば、トップにジャンプできる

ところが、この「MSDNロゴ」の表示位置が、左上隅になっている場合と、右上隅になっている場合があるので、迷うことがある。できれば、これを表示する場所をすべてのコンテンツについて統一してもらえると、もっと便利かもしれない。パッと見たところの傾向では、デベロッパーセンターではMSDNロゴを右上隅に配しているケースが多いようだ。

「MSDNロゴ」が左上隅にある例(MSDNダウンロードセンター)

「MSDNロゴ」が右上隅にある例(Windows Phoneデベロッパーセンター)

ちなみに、同じページの中での上下移動は、画面下端に「ページのトップへ」というリンクがあるのでそれをクリックすればよい。これは他所のWebサイトでもよく見かける「お約束」のアイテムと言える。

また、カテゴリをいちいちたどるような迂遠な真似をしたくないという時は、サイトマップからたどる方法もある。全体の構成を一望できるという意味ではこちらのほうが有用かもしれないし、それだからこそのサイトマップでもある。

MSDNオンライン サイトマップ
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/aa937802.aspx

もう1つ、これは以前にも紹介したことがあるが、改めて取り上げておこう。手元に置いておくと役に立ちそうだ。

コンテンツ利用ガイド
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/ee383694