Microsoft Edgeには人工知能(AI)技術を使って指定した文章を自動生成する機能が搭載されている。筆者は、この機能がいずれMicrosoft Edgeを超えてWindowsの機能として搭載されることもあるのではないかと思っている。今回は、この機能について取り上げてみたい。使いこなすと、作業効率が一気に変わってくるはずだ。

→連載「意外と知らないMicrosoft Edgeの便利な使い方」の過去回はこちらを参照。

AIで文章を作成する機能

Microsoft Edgeのサイドバーで「(b)」を選択し、表示されるパネルから「作成」を選択すると、次のようなUIが表示される。

  • サイドバー:「(b)」→「作成」

    サイドバー:「(b)」→「作成」

一番上の「執筆分野」という部分に作成してほしい文章を指定する。以下の例では、「Microsoft Edgeの歴史」と入力している。

  • サイドバー:「(b)」→「作成」→「Microsoft Edgeの歴史」と入力

    サイドバー:「(b)」→「作成」→「Microsoft Edgeの歴史」と入力

この状態で「下書きの生成」ボタンを押すと、次のようにAIを使って指定した内容の文章が自動生成される。

  • 「Microsoft Edgeの歴史」についてAI技術で自動生成

    「Microsoft Edgeの歴史」についてAIで自動生成

ここでは次のような文章が生成されている。

Microsoft Edgeは、マイクロソフトが開発したウェブブラウザである。最初のバージョンは、Windows 10に搭載されたEdgeHTMLベースのブラウザで、2015年にリリースされた。このブラウザは、マイクロソフトが1990年代から続けてきたブラウザ戦争における新しい挑戦者として登場した。しかし、このブラウザは市場シェアや評価で期待に応えることができず、マイクロソフトは方針を転換した。2020年には、Chromiumベースの新しいMicrosoft Edgeがリリースされた。このブラウザは、Windows 7、Windows 8.1、Windows 10だけでなく、macOS、iOS、Android、Linuxにも対応している。このブラウザは、高速で安全で使いやすいという特徴を持ち、拡張機能や同期機能なども充実している。また、Internet Explorerモードを搭載しており、古いWebサイトにも対応している。このブラウザは、マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツのビジョンに沿って、インターネットの可能性を広げることを目指している。

生成する文章はいくらかカスタマイズできるようになっている。本稿執筆時点では、次の3つの組み合わせで生成する文章を変更することができる。

  • トーン:プロフェッショナル、カジュアル、熱狂的、ニュース、面白い
  • 形式:段落、メール、ブログの投稿、アイデア
  • 長さ:短い、中、長い

例えば、執筆分野はそのままに、形式を「アイデア」に変更すると、結果は次のようになる。

  • 形式を「アイディア」に変更して「下書きの生成」をクリック

    形式を「アイデア」に変更して「下書きの生成」をクリック

  • 箇条書きで生成された文章

    箇条書きで生成された文章

生成された文章は次のようになっている。

  • Microsoft Edgeは、2015年にWindows 10とともに発表された、Microsoftのウェブブラウザである
  • Microsoft Edgeは、Internet Explorerの後継として開発されたが、レンダリングエンジンはEdgeHTMLという新しいものを採用した
  • Microsoft Edgeは、Windows 10のほかに、Windows 10 Mobile、Xbox One、Windows Server 2016などにも搭載された
  • Microsoft Edgeは、2019年に大きな変更を受けた。レンダリングエンジンをEdgeHTMLからChromiumに切り替えることが発表された。これにより、Microsoft Edgeはクロスプラットフォームになり、macOSやLinuxなどにも対応した
  • Microsoft Edgeは、2020年1月にChromiumベースの新しいバージョンが正式にリリースされた。このバージョンでは、拡張機能やプライバシー機能などが強化された
  • Microsoft Edgeは、2021年3月にバージョン89をリリースした。このバージョンでは、パフォーマンスや安定性が向上し、垂直タブやスリーピングタブなどの新機能が追加された

今度はトーンを「面白い」に、長さを「短い」に変更する。次のようになる。

  • トーンを「面白い」に長さを「短い」に変更して「下書きの生成」をクリック

    トーンを「面白い」に長さを「短い」に変更して「下書きの生成」をクリック

  • 生成された文章

    生成された文章

生成された文章は次のようになっている。

こんにちは、Microsoft Edgeチームです。このメールは、Microsoft Edgeの歴史についてお知らせするものです。Microsoft Edgeは、2015年にWindows 10とともに登場しました。当時は、Internet Explorerの後継として期待されていましたが、実際にはあまり人気がありませんでした。なぜなら、機能や速度が他のブラウザに劣っていたからです。しかし、Microsoft Edgeは諦めませんでした。2019年には、Google Chromeと同じエンジンを採用し、新しいMicrosoft Edgeとして生まれ変わりました。これにより、互換性やパフォーマンスが向上し、多くのユーザーに支持されるようになりました。そして、2021年には、Microsoft Edgeはさらなる進化を遂げました。新しい機能やデザインが追加され、より使いやすくなりました。また、プライバシー保護やセキュリティも強化されました。Microsoft Edgeは、これからもユーザーの声を聞きながら、最高のブラウザを目指していきます。Microsoft Edgeをお使いの皆様、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

今度は執筆分野を変えて、「Windows 11の販売が開始された年月日」のようにして文章を生成してみる。

  • 「Windows 11の販売が開始された年月日」「プロフェッショナル」「段落」「短い」で「下書きの生成」

    「Windows 11の販売が開始された年月日」「プロフェッショナル」「段落」「短い」で「下書きの生成」

生成された文章は次のようになる。

Windows 11の販売が開始された年月日は、2021年10月5日です。この日から、Windows 10を搭載したパソコンの一部は、無料(無償)でWindows 11にアップグレードできるようになりました。Windows 11は、新しいユーザーインターフェースやAndroidアプリの実行機能など、多くの新機能を備えた次世代のオペレーティングシステムです。

Microsoftはこの機能を「作成」という機能名で提供しているが、調査の目的で使える機能とも言える。ただし、ChatGPTと同様、その内容が正しいかどうかは人が確認・判断する必要がある。

ChatGPTとの使い分け

この記事は
Members+会員の方のみ御覧いただけます

ログイン/無料会員登録

会員サービスの詳細はこちら