従来、Web上で行われる人と人とのコミュニケーションはメールが中心でした。メールを確認さえしていれば、仕事や知人からの連絡を漏らすことなく受信することが出来ました。しかし、今はメールを確認していれば漏れはないという時代ではなくなりつつあります。TwitterやFacebookのようなSNSなど様々なコミュニケーションサイトを通じて連絡している方も少なくありません。

つまり、今まではメールソフトを立ち上げておけば良かったことが、今は複数のWebサイトへアクセスするか、サービスに特化した専用アプリケーションを立ち上げておく必要があります。自分にとって重要な情報が様々な場所で流れている今の現状を解決するサービスとして「Threadsy」はおすすめです。

ThreadsyはWeb上に散らばるメッセージをひとつのインタフェースで観覧・操作が出来るサービスです。Gmail/Google Apps、Hotmail、Yahoo Mail、AOL、Twitter、Facebookでのやりとりをまとめて管理出来ます。大きく2つのパネルに分かれたインタフェースは右側にありのままの状態で流れるタイムライン、左側に自分にとって重要な情報が表示されます。左側には受信したメールはもちろん、Twitterの「@返信」や「ダイレクトメッセージ(DM)」もひとつのタイムラインのように表示され、その場で返信や削除といった操作が可能です。

11月7日現在、Threadsyは限定の招待制になっています。登録後すぐには来ませんが、興味がある方はメールアドレスを登録しておきましょう

現在、複数のWebメール、Twitter、Facebook がサポートされています。Threadsyを始めるにはメールアカウントをひとつ設定するのが必須になります

つまり、忙しい時間帯であれば左側のパネルだけ見ておけば情報漏れがなくなります。見た目も若干変えることが出来「Short View」にするとコンパクトにメッセージが表示され、一度にたくさん見られるメッセージを増やすことが出来たり、未読のみを表示するといった表示切り替えも充実しています。

左側のタイムラインもただ眺めることが出来るだけでなく、Twitterの場合、RT(Retweet)、返信、お気に入りの追加が可能ですし、Facebookもお気に入りやコメント追加といったおなじみの機能をThreadsy内で行えます。写真や動画のリンクも自動変換されて表示されるので、流し読みには最適といえるでしょう。タイムラインは今は気が散るので受信したメッセージだけ集中して見たい場合は右側のパネルを非表示することも出来ます。

右側に自分宛のメッセージが、左側にすべての情報が掲載されているタイムラインが流れます。右側のタイムラインは非表示にすることが出来ます

右側の自分宛のメッセージをコンパクト表示に切り替えることが出来ます

未読のものお気に入りに追加したメッセージだけを表示することが出来ます。キーワード検索がありますが、日本語は現在未対応

タイトルをクリックするとメールの全文を読むことが出来ます。右側にはメールの差出人のプロフィールが自動的に表示されます

返信もThreadsyから直接出来ます。リッチテキスト/標準テキストの切り替えや添付ファイルなどGmailと同等のことが出来ます。右側に表示される差出人リストが便利

Threadsyの便利な点として相手の総合的なプロフィールが分かる点にあります。表示されているユーザーアイコンをクリックすると右側のパネルにプロフィールが表示されます。複数のサービスを利用している方はそれらがまとめて表示され、差出人がどんな人なのかをメッセージを読みながら確認することが出来ます。

例えば、Gmailで受信したメッセージでもその差出人がFlickrやTwitterを利用していれば、それらの情報もプロフィールに表示されます。ユーザーが特別な設定をしなくてもこれらの情報が自動的に Threadsyが収集します。豊富な情報が見れるにも関わらずプロフィール関連の情報入力を一切しなくて良いのもThreadsyの特徴といえるでしょう。

アイテムをマウスオーバーすると、それぞれのサービスに合ったオプションが表示されます

複数のサービスのタイムラインを同時に表示出来ますが、絞り込み表示も可能です。情報更新をする際もサービスを選択することも出来ます

短縮URLを使ったURLは、元のURLで表示されていたり、YouTubeの動画や写真もサイトを訪れることなくタイムライン上で見ることが出来ます

単にタイムラインが表示されるだけでなく、Facebookのコミュニケーション機能もそのまま使うことが出来ます

ユーザーアイコンをクリックすると右側にプロフィールが表示されます。Treadsyが自動的に集めた利用者に関する情報をみることが出来ます

Google TalkをThreadsy内で使うことが出来ます

TwitterやFacebookで流れている情報をグループ分けやキーワード検索することで上手に使いこなしたいという方は専用アプリケーションを利用したほうが良いでしょう。自分にとって意味のある情報をひとつにまとめて管理が出来る新しい受信箱という位置づけで開発されているので、それ以上の機能がないのがかえって物足りないと感じる方もいるかもしれません。

しかし、受信箱として使うには十分な機能が出揃っているのは確かです。現在はアメリカ寄りのサービスのみがサポートされていますが、今後様々なコミュニケーションサービスがThreadsyに取り込めるようになるので、利便性が向上する可能性があります。多岐にわたる情報の流れをいかに集めるのかはWebにおける情報収集の課題ですが、まずは自分に関わる情報を集めることから始めた方が良いでしょう。