EKTO ONE(エクトワン)シミュレータブーツとは、EKTO VRが開発したVR用のブーツだ。
これまでメディアでは、VRといえば、主にVRで没入感を体験できるVRゴーグルやVRシミュレータなどが紹介されているため、多くのかたに広く認知されていると感じる。
しかし、VR用のブーツとなると正直なところ、あまり知られていないのではないだろうか。このEKTO ONEは、靴を履いたまま装着することで、VR空間で「歩行感」を体験することができるもの。
では、このEKTO ONEシミュレータブーツとはどのようなものなのか、どのように活用されるのか、今回はそんな話題について紹介したいと思う。
EKTO ONE(エクトワン)シミュレータブーツとは?
EKTO ONEシミュレータブーツを開発したのは、EKTO VRという米国の企業。ペンシルベニア州のピッツバーグを拠点に活動している。
まだ10名程度の小さな企業のようだが、この企業はすごいテクノロジーを持っている。それは、EKTO ONEシミュレータブーツだ。
このEKTO ONEシミュレータブーツを装着すれば、VR空間にて「歩行感」を味わうことができる。靴を履いたままの状態で、装着することができて、どんな足のサイズにも対応しているという。そして、EKTO ONEシミュレータブーツはとても軽いという。
では、どのようにこのVR用のブーツは活用されるのだろうか。
まず、このEKTO ONEシミュレータブーツを足に装着し、そして顔にはVRゴーグル、両手にはコントローラを握る。そして、目の前に映し出されるVR空間内を歩くのだ。たったこれだけ。その様子が、EKTO VRから動画が配信されているのでぜひご覧いただきたい。
この動画は、最先端のテクノロジーの展示会「AWE2021」でのデモ映像。VR空間内は、テキサス州の砂漠地帯のような場所で石油もしくはガスタンクらしきものがある空間だ。そこで、タンクのバルブを閉めにいくという訓練の様子。タンクに歩いて近づいていくのだが、どのユーザーも臨場感、没入感が感じられると発言している。このようにEKTO ONEシミュレータブーツは、危険作業向けの訓練などが主に活用がされている印象だ。
EKTO ONEシミュレータブーツは、カーボンファイバーで作られている。そのためとても軽くて丈夫だ。
EKTO ONEシミュレータブーツには「VIVE トラッカー」が、両足それぞれ2個取り付けられており、ユーザーの位置をリアルタイムでトラッキングする。また、脚を動かす際の“元の位置”を把握して、靴底についているホールが作動。その場で歩いても車輪が元の位置にまで戻してくれるのだ。
いかがだっただろうか。今までは、視覚的にVRで没入感を感じるものが多かった印象だ。しかし、今回のVR用ブーツは、足元でもVRの没入感を感じることができるというもの。EKTO ONEシミュレータブーツは、危険作業向けの訓練に活用されているという。BtoB向けのサービスだろう。
しかし、このEKTO ONEシミュレータブーツは、他にもさまざまなシーンで活用できるだろう。エンターテインメント、普通の散歩にもいいかもしれない。BtoC向けのサービスも十分可能だろう。考えられる利活用シーンは無限大だと感じる。