前回までは「Googleドキュメント」でGeminiのサイドパネルを活用する方法を紹介しましたが、実は2024年11月22日に「Gemini for Google Workspace」の対応言語が拡大され、日本語にも正式に対応したことが打ち出されています。それゆえ、従来α版という位置付けだったGeminiのサイドパネルも、ようやく正式版として活用できるようになった訳です。→過去の「Google Workspaceをビジネスで活用する」の回はこちらを参照。
しかし、α版の時と同様に「Googleスライド」は、まだGeminiのサイドパネルに対応しておらず、今後数カ月のうちの対応とされていることから、使うことができません。そこで今回はオフィススイートとしてもう1つ重要なツールとなっている「Googleスプレッドシート」でGeminiのサイドパネルを活用する方法を説明していきたいと思います。
「Googleスプレッドシート」でGeminiのサイドパネルを活用
Googleドキュメントでレポートを簡単に作成できたように、GoogleスプレッドシートもGeminiを使うことで表を簡単に作成できます。
もちろん従来通り、テンプレート等を選んで表を作ることも可能ではありますが、Geminiを使えば表の枠組みだけでなく、中身の要素もしっかり入力された状態の表を作成してくれるので、そのまま表として活用する場合はもちろんのこと、表のひな形として活用する際にも入力事例が分かるので非常に便利です。
具体的な使い方は、まずGoogleスプレッドシートで新しい表を作成した後、サイドパネルから「表作成サポート」のボタンをクリックします。
するとGeminiのサイドパネルが現れます。ここでいくつか並んでいる「表を作成」ボタンのうち1つをクリックすると、プロンプトが自動で入力されます。
入力されたプロンプトの内容を目的に応じて書き換え、送信すると自動で表を生成してくれます。生成された表は「挿入」ボタンを押すことで、実際に表として挿入され編集できるようになります。
数秒でそれなりの表を作成できる
ちなみに、デフォルトで表示されている表作成ボタンは「ビジネスを比較する表」と「コールセンターを管理する表」の2つのみですが、「他の候補を表示」をクリックすれば他の表作成ボタンを表示することも可能です。
とは言え、それほど選択肢が多い訳ではないので、実際には必要な内容をプロンプトに書いて表を作成することが多くなるのではないかと考えられます。
例えば「パソコンのスペックを比較する表を作って」と入力すると、プロセッサやメモリ、ストレージなどのスペックから価格に至るまで、比較に必要な要素が一通り取り入れられた表を作成してくれます。さらに要素を追加したいならばプロンプトに追加で要望することもできますし、もちろん直接表を編集して要素を追加することも可能です。
また、Geminiは生成AIですので、表の中に直接実際の名前や数値が入った表を作成することも可能です。例えば「世界の山の高さを上位10位まで表にまとめて」とプロンプトに入力すると、山の順位と名前、高さや所在地などを表にまとめてくれます。
もちろん、現状の生成AIは出力する内容に誤りが生じる場合もあるため、実際にその表を使うとなった場合は必ず内容に誤りがないか確認することが不可欠です。
しかし、1からデータを調べて手作業で表を作ることを考えると、Geminiの活用により数秒でそれなりの表を作り上げられることが、いかに便利であるかは十分理解できるのではないでしょうか。