高度にインターネットが発達した現代では、知りたい情報をすぐに検索して調べることができる。一方で、本を読むことで得られる想像力やインスピレーションも重要だ。"本でしか得られない情報"もあるだろう。そこで本連載では、経営者たちが愛読する書籍を紹介するとともに、その選書の背景やビジネスへの影響を探る。
第1回に登場いただくのはプロジェクトマネジメントを支援するDX(デジタルトランスフォーメーション)クラウドサービス「Flagxs」を手掛けるフラッグス代表の林部正樹氏。同氏が選んだ一冊はエリヤフ・ゴールドラット著の『ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か』(ダイヤモンド社)。
同書は機械メーカーの工場長であるアレックス・ロゴを主人公とし、閉鎖の危機に迫られた工場を立て直すまでの業務改善プロセスをテーマとする小説だ。主人公の恩師ジョナが登場し、彼のアドバイスの下で主人公が中心となり工場を救うための苦悩と奮闘が描かれている。小説でありながらも、読者は臨場感のあるストーリーを追うことで業務改善プロセスを主人公と一緒に考えることができる。