今回はCopilot in Windowsを使ってデスクトップテーマを変更する方法、音声認識を有効化する方法、ロック画面の画像を変更する方法を取り上げる。どれも反応方法が異なるものなので、Copilotの動作例として参考にしてもらえればと思う。

連載「Copilot in Windowsを使ってみよう」のこれまでの回はこちらを参照

デスクトップテーマの変更

現在のWindowsはデスクトップのカラーテーマを提供している。従来のテーマは「ライト」と呼ばれ、これに「ダーク」と呼ばれるテーマが新しく追加されている。ダークテーマを選択すると、ウィンドウやタスクバーなどが黒基調の色に変更される。真偽は不明だが、目に優しいとか、デバイスによってはバッテリーの消費を抑えることができるとされており、ダークテーマにも人気がある。

このデスクトップテーマをCopilot in Windowsから変更する操作は、Copilot in Windowsの代表的な操作方法の1つなので知っている方も多いと思う。カラーテーマを変更することはセキュリティ的な問題も少ないためか、操作も認証ボタンを押すだけで済むようになっている。

次のスクリーンショットはCopilot in Windowsで「デスクトップテーマを変更してください」と入力したところを示している。

  • Copilot in Windowsに「デスクトップテーマを変更してください」と入力

    Copilot in Windowsに「デスクトップテーマを変更してください」と入力

Copilot in Windowsはダークモードに切り替えるかどうかのボタンを表示している。ここで「はい」をクリックすると、次のようにダークモードへの切り替えが行われる。

  • ダークモードに切り替わったWindows

    ダークモードに切り替わったWindows

ダークモードの状態で再度「デスクトップテーマを変更してください」と入力する。

  • Copilot in Windowsに「デスクトップテーマを変更してください」と入力

    Copilot in Windowsに「デスクトップテーマを変更してください」と入力

Copilot in Windowsからはダークモードをオフにするかどうかのボタンが表示される。ここで「はい」をクリックすると、次のようにライトモードへの切り替えが行われる。

  • ライトモードに切り替わったWindows

    ライトモードに切り替わったWindows

この操作は設定アプリケーションを開いて「個人用設定」→「色」→「モードを選ぶ」から「ライト」または「ダーク」を選ぶことで行うことができる。手間を考えると、Copilot in Windowsに指示した方が早いか、設定アプリケーションを使った方が早いかは難しいところだ。設定アプリケーションのどこに設定があったか分からない場合にはCopilot in Windowsを使った方が楽だと思う。

音声認識を有効化

次は音声認識を有効化するケースだ。Copilot in Windowsに「音声認識を有効にしてください」と入力する。すると次のスクリーンショットのように「コントロールパネル」を開くかどうかを確認するボタンが表示される。「はい」を押すとコントロールパネルが表示される。

  • Copilot in Windowsに「音声認識を有効にしてください」と入力

    Copilot in Windowsに「音声認識を有効にしてください」と入力

コントロールパネルから音声認識の設定や有効・無効の操作を行うことができる。しかし、現在Microsoftはこうした設定を設定アプリケーションに集約する取り組みを進めており、コントロールパネルを直接使うケースは減っている。さらにCopilot in Windowsは「Win」+「H」というショートカットキーで音声入力を使う方法も続けて表示しており、どちらかと言うとこちらの方が欲しい答えに近い。

「Win」+「H」を押すと次のスクリーンショットのように音声認識サービスのダイアログが表示される。

  • 「Win」+「H」を押したときのサンプル

    「Win」+「H」を押したときのサンプル

このケースではCopilot in Windowsの動作は間違ってはいないが、最初のアンサーが欲しいものではないといった結果になっている。

ロック画面の画像の変更

次のスクリーンショットではCopilot in Windowsに「ロック画面の画像を変更してください」と指示している。

  • Copilot in Windowsに「ロック画面の画像を変更してください」と入力

    Copilot in Windowsに「ロック画面の画像を変更してください」と入力

Copilot in Windowsはこのケースではユーザーに許可を取ることなく設定アプリケーションを起動し、「個人用設定」→「背景」を開いている。

  • 自動的に起動してきた設定アプリケーション

    自動的に起動した設定アプリケーション

しかし惜しいことに、ロック画面の画像の設定は「個人用設定」→「背景」から行うことはできない。Copilot in Windowsがその後に続けて説明しているように「個人用設定」→「ロック画面」から「ロック画面を個人用に設定」を操作する必要がある。自動起動してくれるところは便利なのだが、間違った画面が表示されているという点で少々残念な動作と言える。

動作はまだまだだが、回答メッセージは便利

Copilot in Windowsは、以前はBing Chatと呼ばれていた生成AIベースのチャット機能だ。そこにカスタマイズを加えてWindowsの設定も操作できるようにしたつくりになっている。このためか、大量の文章から学習した内容を使って答えを出す動作には優れているものの、Windowsの設定を変更するという点に関してはいまいちドンピシャの操作の提供が少ないというのが現在の状況のように見える。

しかし今回のサンプルからも分かるように、質問に対して自然言語で回答する内容はBing ChatやOpenAI ChatGPT、Google Geminiのように役立つ回答になっていることが多い。執筆時点では設定変更をCopilot in Windowsに任せきるのではなく、表示されるメッセージを読んである程度判断する必要があるケースが多いように思う。

付録: ショートカットキー

ショートカットキー 内容
「Windows」+「C」 Copilot in Windowsの表示・非表示を切り替え

付録: 対応バージョン

OS バージョン
Windows 11 Windows 11, version 22H2以降
Windows 10 Windows 10, version 22H2以降のProおよびHome

参考